hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【262】ハイランドたぬき村への招待・・・近江鉄道本線&信楽高原鐵道(2)彦根城と近江鉄道彦根駅から、八日市駅へ。  


時刻は朝6時、とても寝心地の良いベッドなので、良く眠れた感じだ。
ロビー横の食堂で、無料朝食が食べられるので、腹ごしらえに向かおう。
テレビの天気予報では、今日は曇りらしいが、雨は降らない模様だ。
旅の最初の4日間は快晴続きだったので、春の天気周期的に下り坂になるのは、致し方無いだろう。

ホテルを出発し、列車に乗る前に、有名な彦根城を小一時間散策しようと思う。
彦根駅からは道一本、徒歩10分程で行く事が出来、駅の橋上コンコースからも城が見える。

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(改札口前の歓迎看板。)

彦根城は国宝である。また、あの有名ゆるキャラ「ひこにゃん」でも、お馴染みだ。
駅のロータリーには、そのモデルになった、井伊直政(いいなおまさ)の騎乗像がある。
一昨日に訪問した、天竜浜名湖鉄道金指駅北側の井伊郷をルーツとする、徳川四天王のひとりで、
この彦根35万石を治め、地元発展の基礎を築いており、今でも地元信奉者が多いそうだ。

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(駅前にある、井伊直政騎乗像。)

彦根城は琵琶湖水を引いた、巨大な水掘が張り巡らせてある、大きな水城になっている。
内堀の内側や本丸の見学は、観覧入場料(大人600円)が必要であるが、早朝は無料の様である。
市民の早朝散歩やジョギングの為に、開放しているらしい。

長い石段を上がると、有名な天秤櫓(てんびんやぐら)があり、その架け橋を渡った本丸に、
大津城から移築されたと言われる三重の天守閣がある。
この天守閣は、慶長9年(1604年)築の本物であり、明治政府の廃城令を免れた数少ないものだ。
本丸に植えられている花木は、内陸性で寒いので、梅の花は咲いているが、桜はまだ開花していない。
なお、本丸の北側からは、琵琶湖と対岸の山々も見える。
彦根市役所観光企画課「国宝・彦根城築城410年祭」公式HP

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(天秤櫓。)
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(慶長9年(1604年)築の国宝彦根城。意外と、小さな感じである。)
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(本丸から、琵琶湖を望む。)

本丸周辺をぐるりと散策したら、彦根駅に戻ろう。
ひこにゃんに、会えないのが残念であるが、市役所前の石材店で会えたので、良しとしよう。

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(石材店のひこにゃん。良く出来ている。)



彦根城から、彦根駅に戻ってきた。時刻は8時40分を過ぎた所だ。
JR彦根駅の東に隣接する近江鉄道彦根駅は、小さな出札口と鉄製のポール改札口の小さな駅であるが、
この彦根駅が近江鉄道開業時の起点駅であり、
上り方面の彦根駅から米原駅間は、昭和6年(1931年)の延伸区間になっている。

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(彦根駅。)

また、大きな自社車両検修区と車両区を併設し、側線には、歴代の車両が多数展示されている。
鉄道資料館まで併設する本格的なものだ。但し、公開日が決まっており、月1-3回程度とのこと。
近江鉄道公式HP・近江鉄道ミュージアム

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(近江鉄道ミュージアム。左手が、車両検修区・車両区になる。)

小さな出札口で、1日フリー切符「びわこ京阪奈線フリーきっぷ」(大人1,000円)を購入する。
土日と祝日限定発売であるが、彦根から信楽までの往復運賃は、3,000円近く掛かるので、破格である。
びわこ京阪奈線とは、近江鉄道起点駅の米原から、貴生川と信楽高原鐡道を経由し、
JR片町線に至る新線建設構想線で、架空のものである。
本物の切符に夢を託しているのも、関東の鉄道会社には無い、夢と洒落に感じる所だ。
なお、近畿日本鉄道の「けいはんな線(長田から学研奈良登美ヶ丘間)」もあるが、別線である。

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(近江鉄道彦根駅改札口。)
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(1日フリーきっぷ「びわこ京阪奈線フリーきっぷ」。)

この近江鉄道は、明治29年(1896年)に設立された、岐阜県内最古の民営鉄道である。
東海道本線が琵琶湖畔を経由した事から、近江商人を多数輩出して栄えた湖東平野部の街々が、
危機感を感じ、彦根から貴生川まで開通させた鉄道路線である。
近畿日本鉄道開業以前は、略して「近鉄」こと、「きんてつ」と言われ、
走行音を捩って、「ガチャコン(電車)」の愛称とオリジナルゆるキャラもある。
現在は、首都圏大手の西武鉄道グループの鉄道会社になっており、
グループ創業者の故・堤康次郎氏が、ここの湖東出身である由縁らしい。





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彦根857======931八日市
近江鉄道本線下り普通列車・近江八幡行き
800形(807編成)2両編成
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既に到着している黄色い電車が、8時57分発の近江八幡行きらしいので、直ぐに乗車しよう。
今日は日曜日なので、二両編成の乗客は数人だけである。

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(近江鉄道800形807編成。)

彦根駅を発車すると、単線電化の線路をコトコトと走り、立派な木造駅舎がある彦根口駅(※)や
地元古刹の多賀大社に行く支線が分岐し、大きな曲線ホームに木造旅客上屋がある高宮駅など、
沿線の木造駅舎は目をみはるものがあり、大変驚く。今度は、近江鉄道を本格取材したい所だ。

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(車内の様子。)

近江鉄道本線は、平野部を走る鉄道なので、カーブが少ない路線である。
ジャンクション駅の高宮駅を発車すると、近江鉄道本線で最も長い犬上川橋梁(243m)を渡る。
琵琶湖に注ぐ大きな川で、橋梁の直ぐ上流には、キリンビールの滋賀工場が建っている。

高宮駅から八日市駅までは、住宅が点在し、田圃が広がる田園地帯を真っ直ぐに走り、
線路の南隣に東海道新幹線が走っているので、時々、轟音を立てて通り過ぎて行く。
この付近の新幹線はかなりの速度なので、平行時速差200km近いと思われる、
近江鉄道との速度差も体感できて面白い。
また、新幹線が出来る前は、鈴鹿山脈が良く見える区間だったそうだが、
今は新幹線の盛り土で見えないのが、残念である。

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(五個荘駅先の左側車窓。鈴鹿山脈が見える。)

国登録有形文化財で、本線二番目に長い愛知川橋梁(239m※下記参照)を渡り切り、
五箇荘駅(ごかしょう-)付近で新幹線と別れると、西から南へと線路の進路を変える。
彦根駅から所要時間約30分で、八日市駅(ようかいち-)の3番線に到着。
この先の貴生川駅までが本線であるが、この列車は、八日市線直通の近江八幡行きの為、
ここで乗り換えになる。

この駅は近江鉄道本線の中核駅で、JR東海道線近江八幡駅との短絡線である、
八日市線が分岐しているが、この八日市駅から近江八幡駅間の方がメインらしい。
日中の時間帯は、本線の貴生川行きよりも、近江八幡行きの方が列車本数が多い。
なお、八日市線は、地元資本の湖南鉄道が開業し、後に、近江鉄道に買収された路線である。

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(八日市駅。)

また、二面三線のホームと中線や側線を擁し、地方の中小民鉄としては、大きな駅である。
大きな三角屋根の近代駅舎が建てられており、乗降客も多く、活気がある。
改札口前の時刻表を見ると、今度の貴生川行きは10時03分発になっているので、
改札口横の待合室で待つ事にしよう。

【国登録有形文化財・近江鉄道愛知川橋梁】
登録・平成20年(2008年)10月23日
竣工・明治時代、明治31年(1898年)
構造・鋼製9連桁及び単トラス桁橋、橋長239m、橋台及び橋脚付1基
愛知川の中流域に架かる橋長239m、単線仕様の鉄道橋で、9連プレートガーダーと
単ポニーワーレントラスよりなる。J形スティフナーと、トラスの台形フレームや横桁の配置等に
イギリス橋梁技術の特徴を表す。明治後期造の現役の鉄道橋として貴重。
(文化庁文化遺産オンラインより、抜粋編集。)



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(※)彦根口駅の木造駅舎は、最近、老朽化の為に取り壊された模様。

2016年7月11日再編集
2016年12月23日再編集(画像入れ替え高解像化・文章修正・校正)

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category: 近江鉄道本線&信楽高原鐵道 全10話

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