hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【77】伊勢志摩めぐりの旅・・・JR参宮線&近鉄志摩線(4)伊勢神宮 その2   


正宮前の御池の向こうには、正宮の分家に当たる別宮もある。
宮域には、三つの別宮と徒歩10分程離れた宮域外の場所にも、ひとつあるそうだ。
グーグルマップ・外宮の宮域

案内板に従って、道を進むと・・・御池を渡る「亀石」と言う自然石の一枚岩の橋を渡る。
その先の右手に土宮(つちのみや)、左手に風宮(かぜのみや)、
石段を登った上に多賀宮(たかのみや)が鎮座している。

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(亀石付近から見た御池と正宮。)

土宮は、古くからの地鎮の神社であり、平安時代末期に、別宮として飛び級で格上げされた。
それ以降は、宮川の治水の神としても祀られている。
この土宮だけが、東に向いているが、理由は詳しく判っていない。

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(土宮。)

風宮は、風水害を防ぎ、農作物の豊作をもたらす風の神が祀られている。
鎌倉時代中期・弘文4年(1281年)の二度目の元寇襲来時に、神風で蒙古軍を全滅させた由来で、
それ以降は幕末の欧米列強進出など、外敵の侵攻に対する国家加護の祈願も執り行われる。

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(風宮。)

土宮と風宮を参拝し、土宮の向かいの百段程の石段を上がると、小高い場所に多賀宮がある。
外宮内の一番格式が高い別宮になり、皇室の勅使は、正宮と多賀宮のみ参行するそうだ。
御祭神は、正宮の豊受大御神の荒御魂(あらみたま)を祀っており、
正宮と同時に丹波の国から迎えられたと言われている。

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(多賀宮前の石段。)
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(多賀宮。)

屋根の上には、輪切りの木「鰹木(かつおぎ)」と両端の交差した「千木(ちぎ)」があり、
元々は、補強材であるが、神社の尊厳を示す象徴になっている。
なお、鰹木と千木は陰陽を表し、奇数の鰹木と外削ぎ(地面に対して垂直)の千木は男神、
偶数の鰹木と内削ぎ(水平に削る)の千木は女神を表すとの事。
本来、豊受大御神は女神であるが、御正殿の鰹木は9本、千木は外削ぎになっており、
男神化の意味があるのではないか、と言われている。

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(多賀宮の鰹木と千木。)

建物の造りは、正宮も別宮も「唯一神明造(ゆいいつしんめいづくり)」と言う、古式の神社造りだ。
土台や基礎も無く、柱は地面に直接立てられており、弥生時代の高床式建築を受け継いでいるらしい。
なお、別宮も、20年毎に式年遷宮を行う為、隣に新御敷地がある。

石段を下りて、戻る事にしよう。
神楽殿では、笹に括りつけた鯉幟が授与されていて、子供連れの人達が購入している。
この時期だけの風物らしい。

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(神楽殿と鯉幟。)

外宮の参拝が終ったので、内宮に行こう。
内宮は、五十鈴川(いすず-)が、伊勢に広がる平地に出る山際に鎮座している。
外宮前の大通りからの内宮行き連絡バスを利用しよう。
臨時のテント張りの乗車券売り場で、410円の運賃を前払いして乗車。
定時運行ではなく、満席になると随時発車し、10分程で、約5km離れた内宮前に到着する。



土産店が立ち並んでいるバスターミナルを抜けると、
内宮の入り口があり、有名な大鳥居と宇治橋が見えてくる。

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この大鳥居は、宇治橋の前後に設けられており、高さは約7.4mある。
外側は外宮、内側は内宮の式年遷宮で取り壊された御正殿の柱を、20年間再利用している。
その後も、宮域外の神社に移されて、鳥居として、20年間再々利用される。
よって、御正殿20年、大鳥居20年、宮域外20年と計60年の間、この柱は使われるとの事。

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(大鳥居。)

宇治橋で、五十鈴川(いすずがわ)を渡る。
現世と神世の架け橋と言われ、長さ約100m、幅約8.4mの純日本風の反橋で、
檜と橋脚の部分が欅(けやき)で造られている。
これも、式年遷宮と同様に20年毎に架け替えられ、平成21年11月に架け替えられたばかりだ。

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(宇治橋。)
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(五十鈴川を渡る。)

内側の大鳥居を潜ると、直ぐに右に曲がり、神苑と言われる大きな日本庭園が広がっている。
伊勢神宮を管理する神宮司庁もあり、参道は10m程の幅があって、とても広い。

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内宮の宮域の案内図を見ると・・・
外宮よりも、スケールが遥かに大きく、参道は鍵型になっている。

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(神苑参道。)

広い参道の砂利をザクザクと踏みしめながら、真っ直ぐに歩き、三つ目の鳥居を潜ると・・・
突き当たりに、五十鈴川に下りられる場所がある。
此処は、手口を清める御手洗場(みたらし-)で、この様に川であるのが本来のものである。
五十鈴川は水深は浅いが、水量も多くて、大変綺麗だ。

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(御手洗場。)

近くには、滝祭神(たきまつりのかみ)と言う、五十鈴川守護の水神が祀られている。
また、正式には、この御手洗場から奥が神域になるそうだ。



外宮(げくう) →伊勢市山田にある豊受大御神を祀る神社。別名・豊受大神宮。
内宮(ないくう)→伊勢市宇治にある天照大御神を祀る神社。伊勢神宮の中心。別名・皇大神宮。
正宮(せいぐう)→最も尊い神社で、天照大御神と豊受大御神を祀る二つの神社のみ。
別宮(べつぐう)→正宮に次いで尊い神社で、正宮の分身とも言える。
御正殿(ごしょうでん)→御神体が奉斎されている建物、本殿のこと。
神楽殿(かぐらでん)→神楽や祈祷などの受付、御札やお守りの授与を行う社務所。
宮域(きゅういき)→境内のこと。
御饌(みけ)→神に捧げる供物・食事のこと。
荒御魂(あらみたま)→神のもう一つの側面である荒ぶる魂のこと。



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2015年12月3日再編集
2015年12月24日加筆
2016年7月3日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)
2017年3月15日再編集(画像調整)

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category: 伊勢志摩めぐり 全10話

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