hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【76】伊勢志摩めぐりの旅・・・JR参宮線&近鉄志摩線(3)伊勢神宮 その1  




早速、伊勢神宮に参拝しよう。
伊勢神宮は、同じ市内にあるが、外宮と内宮の大きなふたつの宮に分かれている。
本来の伊勢神宮とは、三重一帯の125社の総称であり、正式名称は、「神宮」になる。

駅にある大型地図を見ると、伊勢市駅は外宮の最寄り駅になっており、先ずは、外宮に行こう。
古来からの参拝の手順も、先に外宮を参拝してから、内宮へ行く事になっている。

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駅から南西に歩き、500m程先に外宮がある。
駅前には、三階建て位ある巨大燈籠が建っていて、目を見張る。
そのまま真っ直ぐ参道が伸びていて、団体ツアー客が居ない為か、かなり空いている。

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幅の広い参道を歩いて行くと・・・レトロな木造3階建て楼閣風の建物がある。
大正初期創業の老舗旅館「山田館」で、当初は、食堂兼旅館として開業したそうだ。
中央部分が、創業当時のもので、昭和2年(1927年)に左右の建物を増築している。
また、太平洋戦争中は、伊勢神宮が国威発揚に利用されていた為に何回も空襲されたが、
被害を逃れる事が出来たそうだ。
伊勢の宿・山田館

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(山田館。)

昭和30年代頃までは、沢山の門前旅館が並び、路面電車が走っていたそうである。
その後、観光バス、自家用車の普及や、大型観光ホテルが出来た為に段々と廃業し、
今は土産店や事務所に代わり、門前町の面影は無くなっている。

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(山田館玄関。宮形の庇が特徴である。)

徒歩10分程で、大通りの県道22号線に到着する。
この横断歩道の直ぐ先が、外宮の敷地になる。

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外宮は、森の中にある感じで、鳥居は意外と大きくない感じだ。
堀と小さな火除け橋を渡り、参道途中の手水舎で清めた後、ふたつめの鳥居を潜り、
参道を少し歩くと・・・神楽殿と正宮が見えてくる。

なお、第一鳥居の右手には、樹齢1000年、幹周り9mの楠の巨木「清盛楠(-ぐす)」がある。
平安時代末期、平将門が天皇の勅使として訪れた際、この木の枝が冠に触れた為、
怒って西側の枝を伐採させた言い伝えがある。
神域の木を伐採する事は、禁忌であり、当時の将門の権力の力が判る。

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(外宮第一鳥居。)
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(参道。)
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(神楽殿。)

宮域の案内図を見ると、川の跡と言われている勾玉池や御池に沿って、建物が配されている。

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御正殿(ごしょうでん)前に到着したので、参拝をしよう。
五つの門と四重の塀に囲まれていて、塀の中は撮影禁止になっており、
普通の神社と違って、何とも言えない威厳を感じる。

一般参拝者は、外側から二つ目の外玉垣南御門で、純白の絹の御幌(みとばり)越しに参拝する。
内部の参道部分には白色、参道以外には黒色の拳大の玉石が、綺麗に敷き詰められており、
更に、三つの門と二つの塀があり、御正殿を直接拝観出来ない構造になっている。
実際、屋根の一部しか見えず、重要な所は隠すのが、日本的な奥ゆかしきさだ。

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(外宮。)

外宮の御祭神は、豊受大御神(とようけのおおみかみ)と言う食物や穀物を司る女神で、
衣・食・住と、それから転じて、全ての産業の守護神となっている。
また、豊受大御神の「うけ」は食物を表し、国産みの神イザナギの妻であるイザナミの死によって、
その体の一部から生まれた「トヨウケビメ(豊宇気毘売神)」と言われている。

由来については、約1500年前の古墳時代の雄略天皇が、
夢の中で、内宮御祭神である天照大御神の御神託を受けた。
元は、丹波国天橋立付近の神社に鎮座する神であったが、
天照大御神の食事を司る神「御饌都神(みけつかみ)」として、
雄略天皇22年(478年)に、此処に移されたと言われている。
今も、朝夕の毎日二回、天照大御神に御饌(みけ)を奉る祭事が、執り行なわれている。

正宮の左手には、同じ広さの新御敷地(しんみしきち)があり、
平成25年の式年遷宮(しきねんせんぐう)の際に正宮が移される場所だ。
前回は、此処に正宮があったので、古殿地(こでんち)とも言われ、
20年毎に東西の敷地を行ったり来たりしている。

なお、式年遷宮は、正宮の建物や調度品を新調し、御神体を遷す、最も大きな祭事である。
飛鳥時代の持統天皇の治世から始まり、戦国時代の一時期を除いて、約1300年間も執り行なわれてきた。
建物の柱は地面に白木のまま立てられ、非常に重い萱葺き屋根の為、耐久性の問題があるそうだ。
また、解体後の用材は再利用されたり、全国の末社に払い下られる。
古代の建築様式をそのまま今に伝え、学術的に貴重な一面もある。

外宮の門前の池の近くに、人が大勢集まっている。
「三ツ石」と言う有名なパワースポットで、石の上に手をかざすと・・・
何か暖かいものを感じる。

正式には、「川原祓所」と言い、川の代わりに禊(みそぎ)が執り行なわれる場所である。
此処は、町の西部を流れている宮川支流の河原であったが、
室町時代の明応7年(1498年)に起きた大地震で、大きく地形が変わってしまい、
川は無くなってしまったそうだ。境内の大きな勾玉池や御池は、川の名残である。

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(三ツ石。)


(国土地理院国土電子Web・外宮周辺。)



外宮(げくう) →伊勢市山田にある豊受大御神を祀る神社。別名・豊受大神宮。
内宮(ないくう)→伊勢市宇治にある天照大御神を祀る神社。伊勢神宮の中心。別名・皇大神宮。
正宮(せいぐう)→最も尊い神社で、天照大御神と豊受大御神を祀る二つの神社のみ。
別宮(べつぐう)→正宮に次いで尊い神社で、正宮の分身とも言える。
御正殿(ごしょうでん)→御神体が奉斎されている建物、本殿のこと。
神楽殿(かぐらでん)→神楽や祈祷などの受付、御札やお守りの授与を行う社務所。
宮域(きゅういき)→境内のこと。
御饌(みけ)→神に捧げる供物・食事のこと。



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2015年12月3日再編集
2015年12月24日加筆
2016年7月3日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)
2017年3月15日再編集(画像調整)

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category: 伊勢志摩めぐり 全10話

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