hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【62】哀愁の国鉄ローカル線を追って・・・樽見鉄道(5)車窓編 神海駅から日当駅へ。  


暫くの間、神海駅(こうみ-)の下り2番線に停車する。
ホームには、雨晒しのプラスチック製ベンチが、侘しい感じを醸し出している。
なお、神海駅構内の樽見方の線形やポイントは、国鉄時代は長らく終着駅だった為、
少し変わった線形になっているのが判る。

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(樽見方。下り線の線路が、上り線に寄ってから、ポイントで纏まる。)





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【停車駅】 斜字;列車交換可能駅、〓数字;第◯根尾川橋梁、】【;トンネル
神海956 =〓3=高科=〓4=鍋原=〓5】【〓6=〓7】【〓8=日当
下り13列車・普通樽見行き(ハイモ295-516・単行)
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この先も、長い登り勾配がずっと続き、終点の樽見駅まで、列車交換設備がある途中駅は無い為、
ひとつの閉塞区間となって、常に一列車しか運行が出来なくなっている。
なお、神海駅から樽見駅間は、第三セクター転換4年後の平成元年(1989年)3月に、
延伸開通した新線区間になっている。
国鉄時代の日本鉄道建設公団によって、七割方の工事が完成していたそうだが、
昭和55年(1980年)に成立した国鉄再建法の為、工事が全面凍結されていた。

神海駅は列車交換設備があるが、この時間帯の列車交換は無く、9時56分に発車する。
片開きのスプリングポイントで、線路が纏まった後は、暫く真っ直ぐに走り、
大きく右カーブをした後に林に入ると、デッキガーター鉄橋の第三根尾川橋梁を渡る。
この第三根尾川橋梁左手の対岸に、樹高36m・樹齢1,000年以上と言われる
「伊野の一本スギ」と言う巨杉(きょさん)が見え、県の天然記念物になっている。
なお、根尾谷周辺には、巨樹や老樹が多く、多数が天然記念物に指定されているそうだ。

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(第三根尾川橋梁を渡る。トラス部の無い、デッキガーター鉄橋である。)


(国土地理院国土電子Web・神海から鍋原間。)

第三根尾川橋梁を渡り、コンクリート切り通しの勾配を登って、水田が広がる高科駅(たかしな-)と、
第四根尾川橋梁先の鬱蒼とした木々の中の切り通し直線部にある、鍋原駅(なべらえき)に停車する。
この付近になると、人家も少なく、集落周辺以外は鬱蒼とした針葉樹林が広がる山中になっており、
根尾川の両岸の狭い平坦地を左右に渡りながら、北上して行く。

第四根尾川橋梁は、レールは枕木無しの鉄骨固定、通路部がトラス外に張り出し、
床面は全面金網張りと、樽見線の数あるトラス橋の中でも特徴がある。

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(第四根尾川橋梁を渡る。復路後方から樽見方を撮影。)

鍋原駅の近くには、根尾川なべら温泉と言う、日帰り入浴出来る大露天風呂があったそうだが、
残念ながら、数年前に閉鎖されたそうだ。

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(鍋原駅。復路後方から樽見方を撮影。※カメラ本体の反射写りは、ご容赦を。)

なお、この新線区間は、戦後の高度成長期の建設の為、
大規模土木工事による切り通しやトンネル掘削で、山間部の割には、直線区間が多い。
橋梁以外の枕木はコンクリート製、レールも重軌化しているので、速度はとても速くなっている。

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(鍋原駅から樽見方の切り通し部。左右の杉の植林も見事である。)

鍋原駅を発車し、大きく右に曲がると、鉄橋上で大きく左カーブをしている第五根尾川橋梁を渡る。
樽見線の根尾川に架かる代表的な鉄橋であり、桜、新緑や紅葉の名所になっている。
なお、下り樽見行き列車は、運転士の観光案内放送と徐行運転のサービスがある。

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(27㎞ポスト付近にある第五根尾川橋梁。川は、右から左へ流れている。)


(国土地理院国土電子Web・鍋原から日当間。)

根尾川は、この付近から大きな岩肌が両岸に露出する深い渓谷になっていて、
激しく蛇行しながら上流に数キロ続いており、金山渓谷(かなやま-)とも言われている。
この根尾川は、福井県と岐阜県の県境の山岳地帯のふたつの川が、樽見付近で合流して南下し、
本巣の西を流れて、揖斐川に合流している。かつては、藪川(やぶかわ)と言ったそうだ。
なお、ダムも東側の支流にひとつしかないので、水量も比較的多い。

また、根尾の名は、白山信仰の能郷白山(のうごうはくさん)の麓にある事が由来で、
尾根は山の頂き・・・それをひっくり返して、山の麓「根尾」に転じたそうだ。
ちなみに、14世紀の南北朝時代の書物にも、根尾の地名が出ているとの事。

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(第五根尾川橋梁から根尾川を望む。上は上流方、下は下流方。)

第五根尾川橋梁を通過すると、加速しながら、長さ460mの舟山トンネルに突入する。
鍋原駅から日当駅(ひなた-)間は、根尾川の流れが左右に目まぐるしく変わり、
トラス橋とトンネルを次々に通過する、樽見線のハイライト区間になっている。
「第5橋→舟山トンネル→第6橋→第7橋→宇津志トンネル→第8橋→日当駅」と連続し、
長い登り急勾配の為、エンジンも豪快に吹き上がるので、とてもスリリングだ。

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(鍋原から日当間。鉄橋とトンネルの連続区間に差し掛かる。)

エンジン音が車内に大きく轟き、力強く走って行く。
20‰(パーミル)以上の連続登り勾配だが、道床状態やレールも良いので、
時速は約60kmと山線のローカル線としては、かなり速い。
外の景色は、鬱蒼とした山の中の為に単調であるが、まるでジェットコースターの様に楽しい。

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(第七根尾川橋梁を高速で渡るハイモ295-516。向こうは、宇津志トンネル。)

この第八根尾川橋梁と日当トンネルの入口に挟まれた左側に、
日当駅ある為、第八根尾川橋梁上で減速をする。

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(宇津志トンネルを抜けて、第八根尾川橋梁を渡る。)



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2015年11月26日再編集
2015年12月23日加筆
2016年6月29日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)
2017年1月8日再編集(全画像再処理入れ替え)

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category: 樽見鉄道 全16話

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