hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【61】哀愁の国鉄ローカル線を追って・・・樽見鉄道(4)車窓編 本巣駅から神海駅へ。  


警報機が鳴っている県道踏切を越え、大垣方面からの下り樽見行き13列車が、2番線に到着する。
先程、東大垣駅で列車交換をしたピンク色のレールバス「モレラ号」が折り返して来た。

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(ハイモ230-314モレラ号。広告ラッピング車両である。)

駅側の1番線には、この駅まで乗車してきた青いハイモ295-516が、転線している。
列車番号は変わらないが、この駅で青いハイモに車両を交換し、終点の樽見に向かうとの事。
早速、青のハイモに乗車して、発車を待つ事にする。

ピンク色のハイモ230-314は、ひとまわり小さい富士重工業製のレールバスで、
屋根が低く、側面もバス窓になっているのが特徴だ。
青いハイモ295-516は、普通の鉄道用車体であり、屋根の高さや窓枠の違い等が良く判る。

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(レールバスと鉄道用車体の大きさの違いが良く判る。)
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(特例で、上り1番線から、下りの樽見方に発車する。)



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【停車駅】斜字;列車交換可能駅、〓数字;第◯根尾川橋梁、】【;トンネル
樽見941 ==織部=】【=】【=木知原=〓1=谷汲口=〓2=955神海
下り13列車・普通樽見行き(ハイモ295-516・単行)
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運転士の指差し確認と共に定刻の9時41分、手旗を手にした駅長氏に見送られながら、発車する。
列車は、本巣駅の広い構内を見ながら、山が重なる方に力強く加速して行く。
乗客は、ハイモ230-314からの乗り継ぎ客3人と、本巣から乗車の自分を入れた計4名だけである。

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(本巣駅を発車する。後方の大垣方を撮影。)

長閑な田園地帯を真っ直ぐに走り、2分程で、山の麓にある織部駅に到着。
単式ホームと待合所だけの棒線駅であるが、国内で初めて、道の駅に併設された新駅になっている。
道の駅は、かなり大きく立派で、織部駅開業の1年前である平成13年(2001年)に開業した。
夕方4時頃まで営業しているレストランや喫茶店があるそうなので、
飲食や休息場所が殆ど無い樽見線訪問の際は、便利そうである。
また、織部氏や織部焼の展示館、茶室、蕎麦打ち体験館もあり、見学も楽しめる様になっている。
道の駅織部の里もとす公式HP


(国土地理院国土電子Web・織部から木知原間。)

この織部付近までが、濃尾平野の北限となっており、此処から根尾川に沿った山間部に入る。
根尾川は、岐阜県と福島県の県境付近の能郷白山を源流とする、揖斐川支流の一級河川で、
根尾谷と言われる南北に細長い谷間が続き、川も激しく蛇行する。
樽見線は、長良川鉄道と同様に、この根尾川に点在する町や集落を結ぶ様に走るが、
長良川ほど視界が開けていないので、哀愁のある小さな山間風景になっている。

織部駅を発車すると、半径1,000mの左大カーブの急勾配が始まり、
エンジンも篭った様に唸り始める。
時速40km制限となる18‰の長い登り勾配を走り、その先の短いトンネルを抜けると、
長い下り勾配になり、18.7㎞ポスト付近に差し掛かると、左窓崖下に根尾川の流れが見えてくる。
観光シーズンや列車によっては、運転士が観光案内もしてくれるそうだ。

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(織部駅先の大カーブを登る。樽見線で、最初のピーク越えになる。復路後方の樽見方を撮影。)

ひとつ目のトンネル手前の上部には、何かが横切っているが、
左手の住友大阪セメント岐阜工場に、右手の山から採れた石灰石を運ぶコンベアである。
その山の頂には、織部氏の美濃山口城があった。

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(登り勾配頂上部にある、ひとつ目のトンネルと石灰石コンベア。)

そして、坂下のふたつ目のトンネルを抜けると、もっと、間近に根尾川が見える。
大きく優雅に蛇行する根尾川と周辺に沢山の桜があり、普段は静かな里山であるが、
桜の開花時期には、花見や鉄道撮影の人達が多く集まるそうだ。

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(木知原駅手前の根尾川。)

川を見ながら、大きく左カーブをすると・・・
難読駅名駅である、木知原「こちぼら」駅に停車。
堤防上にある駅の横には、国道157号線本巣縦貫道路と数軒の民家が見える。

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(木知原駅。トタン壁の待合室のみの単式ホーム駅である。)

木知原駅を発車する。線路と国道の間に桜並木が、ずっと続いている。
この付近は、支流の管瀬川(くだせがわ)が合流する地点の為、
川幅が広くなっており、大きな田圃が広がっている。
そして、谷汲山大橋(たにぐみさん-)を左手に過ぎ、右カーブの後の長い盛土部を登ると、
第一根尾川橋梁で根尾川西岸に渡る。

この鉄橋は、ガーター橋五連と中央部のトラス橋二連の大きな鉄橋になっており、
トラス部は、東海道本線の木曽川橋梁を開通時に移設したものである。
なお、明治43年(1910年)製造のアメリカンブリッジ社の輸入鉄橋になる。
列車が渡ると、レールを走る転動音と床下のディーゼルエンジンの音が良く反響し、
ガラガラと豪快な音を立てながら通過するのも、コンクリート橋が多くなった今日では、
昔ながらの鉄道の音風景になりつつあるかもしれない。

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(第一根尾川橋梁。復路後部から樽見方を撮影。)


(国土地理院国土電子Web・木知原から谷汲口間。)

第一根尾川橋梁を渡ると、直ぐに、谷汲口駅(たにぐみぐち-)に到着する。
国鉄樽見線は、国鉄のローカル線としては初開通が遅く、
昭和31年(1956年)3月に、大垣駅からこの駅まで開通したのが、始まりになっている。
この駅も、沢山の桜に囲まれた桜名所の駅になっていて、シーズン中は大変人気がある。
また、沿線一の古刹である谷汲山華厳寺(たにぐみさんけごんじ)の玄関駅になっており、
帰りに、華厳寺まで下車観光をしよう。
なお、2人が下車してしまい、乗客は自分を入れて、2人だけになってしまう。

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(谷汲口駅。大きくカーブしている長いホームがある。)

この谷汲口駅を発車すると、更に、植林された針葉樹林と荒れ地が広がって、山が深まってくる。
長い登り勾配のピークを過ぎて、下り勾配になると、第二根尾川橋梁で根尾川を再び渡り、
少し開けた川谷の平坦地を真っ直ぐに走って行く。この小ぢんまりとした感じが、良い感じだ。

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(第二根尾川橋梁から神海駅間。哀愁のある小さな田園風景が広がる。)

背の高い小さな林を抜け、踏切を渡ると、神海駅(こうみ-)に到着である。
一面二線の島式ホームと、木造モルタル駅舎がある列車交換可能駅で、
この駅から終点の樽見駅間は、一閉塞区間となり、列車交換は出来無い。

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(神海駅に進入する。)

樽見鉄道に転換された約4年後の平成元年(1989年)3月までは、この駅が終着駅だった。
第三セクター転換後に、終点樽見駅までの10.9kmを延伸開業したのも、珍しいと言えよう。

駅開業は、国鉄時代の昭和33年(1958年)4月の谷汲口駅からの延伸開通時になり、
起点の大垣駅から12駅目、23.6km地点、所要時間約45分、所在地は本巣市神海、標高84mである。
本巣駅から約47m登って来ており、路線キロ相対6.4‰(パーミル)の勾配になっている。
現在、神海駅は無人駅になっているが、喫茶店がテナントで入っているそうだ。
ウィキペディア公開ファイル・神海駅駅舎とテナントの喫茶店・44.4kbyte


(国土地理院国土電子Web・谷汲口から神海間。)



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2015年11月26日再編集
2015年12月23日加筆
2016年6月29日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)
2017年1月8日再編集(全画像再処理入れ替え)

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category: 樽見鉄道 全16話

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