hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【37】清流長良川と奥美濃を訪ねて・・・長良川鉄道(2)車窓編 美濃太田駅から、美濃市駅へ。  


さて、定刻の6時26分に発車となる。
他の乗客は、同じ乗り鉄と思われる中年男性がひとりだけである。
先ずは、終点の北濃駅までの通し乗車をして、沿線風景と車窓ロケハンをして行こう。

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【停車駅】
美濃太田626==前平公園==加茂野==634富加
下り北濃行 ナガラ300形(305)単行
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列車は暫くの間、JR高山本線の岐阜方と真っ直ぐに並走するが、
高山本線の道床が低くなって行き、列車は緩やかに右カーブをしながら、徐々に分かれて行く。
この付近は、多少のアップダウンはあるが、濃尾平野の中であるので、平坦線になっている。

そのまま、戸建て住宅の多い市街地の中を、軽く低音が効いた気持ちの良いエキゾーストと
レールジョイントの二重奏を奏でながら、真っ直ぐに走って行く。
加茂野駅付近に差し掛かると、少しずつ、緑や田畑が多くなって来る印象だ。
このあずき色のナガラ300形は、ハイパワーエンジンと軽い車重が相まって、
電車並みの加速性能があり、走行速度も速く、発車時も軽快である。

1_IMGP4689.jpg

単式ホームと待合室だけの前平公園駅と加茂野駅に停車し、
大きく緩やかな弧を描く左カーブを曲がると、富加駅(とみか-)に到着。
国鉄時代からの古い木造駅舎と低い客車ホームが残り、有人の簡易委託駅になっている。
なお、国鉄時代は加茂野駅と言い、第三セクター化の際に駅名が改称されており、
現在の加茂野駅は加茂野口駅だった。
2分程停車すると、上り列車のナガラ300形(304)と列車交換をする。

IMGP4690.jpg
(対向式ホームの中央部に、構内踏切が有るコンパクトなローカル駅になっている。)

また、この周辺は、半布里(はにゅうり)と呼ばれた、国内最古の戸籍の故郷になってる。
1300年前の大宝2年(702年)の戸籍の記録が、奈良の正倉院に現在も保管されている。
富加町の郷土資料館には、その複製が展示してあり、当時の集落の跡も残っているそうだ。

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【停車駅】 〓主な鉄橋
富加636=〓=関富岡==関口==刃物会館前==646関
下り北濃行 ナガラ300形(305)単行
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富加駅を発車し、田畑と住宅地が入り交じった真っ直ぐな線路を高速で走る。
平野部であるので、カーブ曲線もかなり緩やかで、速度も落とさない感じである。
関口駅を過ぎ、西に向かっていた線路は、お椀を伏せた様な一ツ山と言う小山の右横を過ぎると、
90度近く右に大きくカーブをして、西から北に進路を変える。

再び、左右に住宅が建て込んでくると、刃物会館前駅と有人駅の関駅に到着する。
関駅では、列車交換の為に7分間停車する。
この待合が多いのも、急ぎ過ぎない、のんびりとした国鉄時代を思い出させる鉄道情景でもある。
関駅は、大正12年(1923年)10月に美濃町駅(現・美濃市駅)まで初開通した時に開業した駅で、
起点の美濃太田から12.0km地点、所要時間約20分、所在地は関市東桜町、標高58mである。
国鉄時代は、美濃関駅の駅名だったが、長良川鉄道発足時に関駅に改称している。

また、関は、700年の歴史のある刃物の町として有名である。
鎌倉時代に、九州から高名な刀匠が移り住んだのが始まりで、
戦国時代までは、「兼元」や「兼定」に代表される日本刀の名刀の産地として、名を馳せた。
平安の世になった江戸時代以降は、包丁や農機具等の家庭用品の名産地として栄えたそうだ。

IMGP4695.jpg

発車まで時間があるので、ホームに降りてみよう。
本日運行予定の「臨時快速 さわやかおくみの号」が、ホーム西側の側線に待機している。

この富士重工製のナガラ200形(201)は、平成6年(1994年)にイベント用車両として、
1両だけ新製された車両で、16mの車体に、250馬力エンジン搭載を搭載している。
正面の運転席窓が、昔の国鉄気動車風に平面窓になっており、
長良川をモチーフにした大きなイラストが、車体側面に描かれているのが特徴だ。

IMGP4691.jpg

駅舎は、年期が入った立派な黒瓦葺きの木造平屋になっている。
構内は二面三線の配線だが、一番西側の線路は乗降に使われていない。
また、駅舎南隣には、長良川鉄道本社と車両区(車両基地/検査修理工場)がある。

構内踏切中央の2本の支柱の装置は、列車接近警報機のセンサーである。
改札口は、ワンマン運転になった為、廃止されている様だ。
また、この関駅には、平成17年(2005年)まで、路面電車の名古屋鉄道美濃町線が
岐阜方面から乗り入れており、下りホーム南側に専用ホームが隣接していたそうだ。

IMGP4696.jpg
(関駅も、対向式ホームの中央部に、構内踏切が有るタイプだ。)
IMGP4697.jpg
(構内踏切と改札が直結する。庇状の旅客上屋の下に、接近警報機とスピーカーがある。)

(グーグルマップストリートビュー 関駅前と長良川鉄道本社)

駅舎南側には、車両検修区(車庫・検査修理工場)がある。
暗くて見え難いが、車庫内に2両留まっているのが見える。
この列車の運転士のM氏曰く、気動車は全部で11両あるとの事だ。

IMGP4692.jpg

駅員氏がわざわざ車内までやって来て、1日フリーきっぷを発券して貰う。
すると、上り列車のナガラ500形(501)も到着し、発車時刻になる。
なお、列車交換が多いが、美濃太田駅から美濃市駅間の朝夕時間帯のダイヤは、
単線でありながら、30分間隔の運転の為だろう。

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【停車駅】
関653==関市役所前==関下有知==松森==702美濃市
下り北濃行 ナガラ300形(305)単行
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6時53分に関駅を発車。この先の線路も、暫く、ほぼ真っ直ぐに北進する。
この駅から、観光客風の中年女性客が数人乗車し、車内も少し賑やかになる。
関市役所前駅から関下有知駅(せきしもうち-)までの右窓には、
一面に青々とした田圃が広がっているのが見える。
窓を開けて、爽やかな風を受けながら、景色を堪能しよう。

県立高校に隣接した関下有知駅から松森駅までは、上り勾配になり、
15kmポスト付近から山間のピーク越えとなって、一時、森の中に入って行く。
線路進行方向正面にある、高低差の有るコブがふたつ並ぶ松鞍山を目指す様に走る。

松鞍山の西側を廻り込み、東海北陸自動車道をアンダーパスして、山際から離れると、
関駅から約10分で、美濃市駅に到着する。
この駅は、駅舎がホームより一段低い位置にあるので、屋根だけが見える。
この美濃市には、うだつの古い町並みが残っているそうなので、帰りに寄ってみよう。

美濃市駅の開業は、大正12年(1923年)10月の越美南線初開通時で、
当初は、美濃太田駅から美濃市駅までの開業であった。
起点の美濃太田から17.7km地点、所要時間約35分、所在地は美濃市亀野町、
標高90mの有人駅になる。

この駅でも、列車の交換待ちになる。
長良川鉄道で一番新しい車両のナガラ500形(503)の上り列車と交換となり、
お互いに汽笛で挨拶を交わして、7時06分に発車する。

IMGP4698.jpg
(ナガラ503は、長良川鉄道発足時のオリジナルカラーになっている。)
IMGP4700.jpg
(側線2本と貨物ホーム跡も残り、保線用車両が停まっている。)



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2015年11月22日再編集
2015年12月20日加筆
2016年6月2日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: 長良川鉄道 全22話

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