hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【315】かぶらの里、シルクの鉄路・・・上信電鉄(13)南蛇井駅下車散策 おきなわ屋とホルモン揚げ。  




南蛇井駅(なんじゃい-)の近くに、面白い店があるそうなので、ちょっと行ってみよう。
駅前の路地を右に歩いて行くと・・・おきなわ屋と言う地元商店がある。
実は、テレビ局の有名昼バラエティ番組にも、紹介された事がある有名店だ。

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店頭の圧倒的な情報量に驚きつつ、左手の古い木戸をカラカラと開けると・・・
「いらっしゃい!」と元気な中年の店主夫婦が迎えてくれる。
ローカル線の旅の途中に立ち寄ったと言うと、「どこからきたの?」と、
二人とも大変話好きな人柄で、急に話が弾む。
しかしながら、店内を見渡すと、まるで祭りの様な凄い状態だ。

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(中央通路は、駄菓子と玩具の山だ。小学校が近い事もあるのだろう。
   ※許可を受けて撮影。以下同。)
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(本当は・・・魚屋である。右隣の冷蔵ケースには、肉が置いてある。)

この甘楽の里山近くに、「おきなわ」と言うのも面白く、由縁を尋ねてみると・・・
元々は、太平洋戦争中に沖縄から疎開してきた叔母が開いた店だそうで、
最初は「栄屋」と言う屋号だったそうだが、地元住民から「おきなわ屋」と
頻繁に呼ばれるので、いっその事、その屋号に改称したとの事。
鮮魚と法事の仕出し料理店であったそうだが、地元客の要望をあれこれと聞いて、品揃えした所、
野菜から魚、肉、食品、雑貨、駄菓子や玩具まで置く様になったそうだ。
昔で言う萬屋、今で言うならば、地元のコンビニエンスストアと言う感じである。

この店では、手作り惣菜も沢山販売しており、魚・肉・佃煮と豊富だ。
海産系が多いのは元・魚屋だった名残で、南蛇井は高齢者が多く、味は濃い目な土地柄との事。
昔ながらの目方売りや一切れ売りをしてくれるので、ひとり暮らしや少食でもありがたいだろう。
大鍋がそのまま置かれ、種類も多いので、ここに来れば、おかずに困らない感じだ。

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(店内奥の惣菜コーナー、肉系、魚系、佃煮系と、三つもテーブルが置いてある。)
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(こちらは、魚系のおかずコーナー。大鍋の煮魚は良く染みていて、美味しそうだ。)
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(焼き魚や炒め物もある。おかずに困らない位、種類が多い。)

出来たての揚げ物もやっており、ホルモン揚げと言う名物があるので、注文してみよう。
実は、これが目当てで、やって来たのである。

店の主人にお願いすると、5分程で揚げてくれるそうだ。
ホルモン揚げと言っても、肉では無く・・・なんと、竹輪を縦に半分に切って、揚げたものだ。
ソースは普通のソースに果物や出汁を加えた店のオリジナルで、
ほんのり甘酸っぱさのある懐かしい屋台風の味になっており、結構いける感じだ。
昔は本物の肉のホルモンを使ったそうだが、生肉の扱いがシビアである事や油分が多いので、
何時しか、食感が似ている竹輪になり、富岡周辺のご当地B級グルメになっているとの事。
なお、高崎周辺では、本物のホルモンを使ったホルモン焼きが名物である。

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(ホルモン揚げ。一本税込42円と言う安さ。硬めの安い竹輪を使うのが、ポイントらしい。)
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(手作りの揚げ物メニュー表。安い上、色々選べて楽しい。南蛇井のマク○ナルドかも。)

こちらの手作り青しそ巻きも、この店の看板商品との事。
味噌に唐辛子等の香辛料を練り合わせ、紫蘇葉で煙草状に巻いた、南蛇井の冬期保存食だそうだ。
丁度、地元の常連客が来店し、10パックも購入していったので、良く売れているらしい。

青紫蘇の葉は、主人が露地物を採取に行くそうで、スーパーで売っている品種と違うそうだ。
その為、冬期は採れないとの事。元々、冬の保存食なので、それが真っ当なのだろう。

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(名物の青しそ巻き。10本入り税込325円と、大パックの21本入り税込650円がある。)
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(辛口、中辛、甘口があり、中辛でも、結構辛い。ご飯の友や酒の肴に良く合う。)

店はのんびりとしており、主人が煙草を嗜みながら、
店の話、下仁田や南蛇井の風土や食べ物の話をしてくれた。
南蛇井は冬の季節風は厳しいが、年間を通じて穏やかな気候で、雪も殆ど降らないそうだ。
地質も固い岩盤で、地震や水害も少なく、とても暮らしやすい土地柄との事。
しかし、若者の殆どが都会に出て行ってしまい、過疎化と高齢化が進んで、困っているらしい。
やはり、日本の地方市町村の共通の問題である。

また、上州と言うと、うどん等の小麦食文化が有名であるが、
甘楽は水利が良い為に米栽培がメインで、桐生の方が小麦栽培メインとの事。
しかし、甘楽も小麦食文化圏であり、うどんの打ち粉を落とさずに鍋に入れ、
トロトロの汁に仕上げたうどんが、ご当地風になっているそうだ。
昔から、農家の作り置き食として、重宝されてきたのが由来との事。

なお、富岡周辺では、幾つかの郷土粉食料理があるそうで、その代表的なものとして・・・

「こしね汁」→蒟蒻、椎茸、葱を入れた、具沢山の汁物。それぞれの名前の頭文字から由来。
       冬は、豚肉、里芋、うどんを加える事も多い。
「おっきりこみ」→小麦粉で作った手打ちの太麺を、野菜やきのこや山菜と一緒に
         たっぷりの汁で煮込んだもの。煮込みうどんの一種。
「じりやき」→小麦粉に水と少量の砂糖を加え、ゆるい生地を、垂らして焼いたもの。
「おやき(やきもち)」→小麦粉に味噌やニラ、ふきのとう等を混ぜて捏ね、焼いたもの。

などが、あるそうだ。

他に下仁田葱や南牧村の話など・・・小一時間ほど、楽しいひと時を過ごさせてもらった。
御礼を言い、土産に青しそ巻きを購入して、そろそろ駅に戻るとしよう。
帰りには、店猫のチョコ嬢も見送ってくれる。子猫を含めて、5匹もいるそうだ。

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(店猫のチョコ嬢。なかなかのべっぴんさんだ。)

店のパワーに圧倒され、何だか暖かい気分で、駅に戻る。
こんな寄り道も、たまには良いだろう。店主夫婦も気さくで、とても面白い店だ。
南蛇井駅に訪問した際は、ホルモン揚げや青しそ巻きも目当てに、是非、立ち寄って欲しい。

【南蛇井・おきなわ屋】
年中無休(元旦のみ休み)、朝7時から夜20時まで営業、専用駐車場あり。
ホルモン揚げ等の揚げ物は、平日午後13時から15時まで販売休止になり、夜は19時まで。
(土日祝や事前予約は、午後も販売可。)、富岡市南蛇井439番地。



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おきなわ屋の画像は、同年秋の追加取材時に訪問です。
カメラ機種が違いますので、若干色調が異なります。ご了承下さい。

【参考資料】
「なんじゃいコクヤ・こくや通信/ホルモン揚げ」(佐藤商店公式HP/地元の米穀・酒販店)
関東農政局公式HP

2016年12月23日再編集(画像入れ替え高解像化・校正)

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category: 上信電鉄1日目 全17話

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