hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【32】大正ロマンと日本一の田園風景を訪ねて・・・明知鉄道(13)岩村駅から阿木駅へ&阿木駅 前半の部。  


時刻は、15時を過ぎた所である。
さて、岩村の町並みを見学した後は、岩村駅から恵那方三つ先の阿木駅(あぎ-)に行こう。
切り欠け階段式の構内踏切を渡って、上り恵那方面2番線ホームに向かう。

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【停車駅】
岩村1524==極楽==飯羽間==1534阿木
上り16D列車 恵那行き アケチ10形(12)単行
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上りホームに、恵那行きアケチ10形(12)が到着し、下り明智行と列車交換をする。
定刻の15時24分に出発して、ガチャリとスプリングポイントを通過し、この岩村ともお別れになる。
再び、最後尾からの車窓を眺めながらだ。

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(岩村駅を発車する。最後尾から、後方を撮影。)

線路は、山の西側の岩村川沿いの低地に回りこみ、新設駅である極楽駅に停車。
ホーム等の一部は、愛知万博の用材をリサイクルしているそうで、
待合室には、「極楽おんど」と言うご当地ソングが流れる押しボタンがあり、
ちょっとした遊び心がある駅になっている。

近隣は、スーパーマーケットやホームセンター等が集まるショピングセンターになっており、
その利便の為に設置された駅である。
なお、駅設置費を半分負担した某県内スーパーマーケットの名称を駅名に冠しておらず、
一般公募で選ばれたそうだ。

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(最後尾から、後方を撮影。)

田園地帯を抜けて、小さな単式ホームの飯羽間駅(いいばま-)に停車する。
この駅から南東に約1kmの場所に、日本一の農村景観と言われる岩村町富田地区があり、
溜息が出る様な美しい田園地帯が広がっているそうだ。
なお、この駅は、国鉄時代の昭和34年(1959年)に追加設置されている駅である。

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(最後尾から、後方を撮影。)

飯羽間駅から山中を越え、長い下り急勾配を下り切り、阿木川を渡る鉄橋を渡ると、
阿木駅に到着する。15時34分、岩村駅から乗車約10分で、此処で下車しよう。
意外にも、自分を入れて、四人の乗客が乗降する。

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駅の開業は、昭和8年(1933年)5月の大井駅(現・恵那駅)から阿木駅間開通時になり、
起点駅の恵那駅から3駅目、9.9km地点、所要時間は約20分、所在地は中津川市阿木、
標高は446mになる。なお、この阿木駅と隣の飯沼駅のみが、中津川市のエリアになっている。

阿木駅は、岩村駅まで延伸開通するまでの約半年間は、終着駅であった。
なお、現在の終点の明智駅まで開通したのは、翌年の昭和9年(1934年)6月になる。
その為か、列車交換設備跡があり、千鳥式ホームと貨物側線が1本残っている。
国鉄時代は、駅員が常務する有人駅であり、タブレット交換や列車交換設備も使われていたが、
第三セクター移行時に無人化した際、同時廃止となったそうで、
今は、駅舎側ホームのみが、発着に使われている。

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(恵那よりから、阿木駅全景。昔の低い客車ホームのままである。)

なお、阿木周辺は、谷が広く、田圃が山際まで広がっていて、明るく開放的な土地柄である。
この阿木も、木曾谷からひとつ山脈を越えた、幅の広い地溝帯にある盆地で、
岩村盆地の北東に位置している。
地質学的には、北西の屏風山断層と南東の恵那山断層が、
ぶつかり合う力によって出来た断層盆地であるそうだ。



また、木曽川の支流である阿木川が流れるこの周辺は、降水量も年間2,000mmと多く、
阿木川も幾つかの小さな支流を抱え、阿木盆地の南東に広大な扇状地が広がっている。
また、木曾谷にある恵那市等に、治水、農業用灌漑水、上水道や工業用水を供給する為、
此処から約1km下流に阿木川ダムと言う大きなダムが建設されている。

駅舎の向かい側には、草がボウボウに生え、廃止された上りホームがそのまま残っている。
上り側のレールも剥がされていないが、構内踏切、ホーム上の待合室や駅名標は、撤去されている。

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恵那方を眺めると・・・線路は、緩く右カーブし、腕木式信号機の支柱が残っている。
駅舎には、併設された歯科医院があるが、営業しているかは不明だ。

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明智方には、貨物ホーム跡と貨物側線が残っている。
側線には、第三セクター転換時に新規導入された富士重工業製レールバスである、
引退したアケチ1形の(2)号機「あぎがわダム号」が留置され、屋根が付いた倉庫として使われている。
なお、現在運行しているアケチ10形は、第三セクター化してから、三世代目の形式になる。

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【アケチ1形 主要諸元】
昭和60年(1985年)製造、富士重工業製、富士重工製レールバスLE−Carの初期形、
全長15.5m、自重24.2t、230馬力エンジン搭載、非冷房。
5両導入され、山岡駅構内にも、(1)号機「恵那峡号」が、廃車状態で置いてある。
この2両の他は解体された。

貨物ホーム跡から、岩村方を見ると・・・
古い木造保線小屋があり、廃止された腕木式信号の支柱とカーブしている鉄橋が見える。

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(低倍率ズームで撮影。)

駅舎の中に入ってみよう。
改札横の新調されたらしいホーローの国鉄風駅名板が、鈍い光沢を放っている。

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2016年1月23日再編集
2016年5月31日再編集(文体変更・画像整理)

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category: 明知鉄道 全16話

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