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のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【265】ハイランドたぬき村への招待・・・近江鉄道本線&信楽高原鐵道(5)信楽高原鐵道信楽駅  




信楽高原鉄道の終点、信楽駅に到着した。時刻は、正午を過ぎた所である。
この付近の標高は然程高くはなく、駅周辺は290m程度であるが、
四方が500-600m級の深い山に囲まれている為か、高原の空気感を強く感じる。

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(駅舎側の駅名標。国鉄風に見えるが、文字の隅が丸くないので、取り替えられたものだろう。)
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(駅名標の近くでも、タヌキ達が出迎えてくれる。)

この信楽駅は、国鉄信楽線開通の昭和8年(1933年)5月8日開業、起点の貴生川駅から14.7km地点、
5駅目(開業当時は2駅目)、滋賀県甲賀市信楽長野、標高288mの終日社員配置有人駅である。
信楽高原鐵道の本社や運行拠点も、この駅に置かれている。
なお、戦争による不要不急線に指定された為、昭和18年(1943年)10月1日から、
昭和22年(1947年)7月25日までは、駅業務を休止している。

貴生川駅からの到着列車は、駅の北側から進入する。
対向式ホーム二面二線が南北に配置され、南側終端方には、遮断器付きの構内踏切がある。
しかし、信楽高原鐵道では、スタフ閉塞の全区間一列車運行なので、
駅舎向かいの2番線ホームは使われておらず、レールも錆び付いてる。
また、色灯式出発信号機は、この信楽駅のみの取り扱いになっている。

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(南側から信楽駅全景。)

南側終端方には、引き上げ線と洗浄線兼渡り線、
北側貴生川方には、車両検修区(検査修理工場)と車庫がある。
また、向かいのホームの外側に、側線が一本あり、保線車両が留置されている。
国鉄時代の旧駅舎の頃は、駅舎本屋北並びに二本の貨物側線と貨物ホームがあり、
1番線が分岐した後に、貨物側線が更に分岐していたそうだ。
今の検修区は無く、これも第三セクター後に設置され、構内の配線を変えたのだろう。

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(南側終端側。左手が、洗浄線兼渡り線となっているが、あまり使われていない様子だ。)
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(北側貴生川方。検修区兼車庫は、第三セクター転換後の設置らしい。)

2番線ホームの貴生川方には、SKR200形(車番205)が留置されており、
昭和62年(1987年)の第三セクター転換開業時に新製導入された、
富士重工製LE-DC第一世代の軽快気動車である。
当初の5両導入のうち、この1両のみが在籍し、予備車扱いの様だ。

なお、信楽高原鐵道では、三形式計4両の気動車が在籍(※)し、
このSKR200形(250馬力)、SKR300形(250馬力)とSKR310形が2両(295馬力)となっている。
平日の学生達の通学時間帯は、2両編成で運転される事も多く、
信楽での陶器まつり等のイベント時等は、3両編成になる事もある。

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(SKR200形205号。初期のLE-DC車両なので、側窓等にバス窓が流用されている。)

向かいの2番線ホーム上には、信楽焼のあのタヌキが大勢迎えており、
到着時や待合時間の良い相手になっているのも、微笑ましい。
なお、国鉄時代は、この2番線ホームは無く、側線が並んでいたそうだ。
国鉄信楽線は、この先の深山を越えて、関西本線の加茂駅まで延伸する計画だったので、
延伸開通時の列車交換設備を追加設置する前準備と思われる。
なお、国鉄バス(後のJRバス)が、この駅から加茂まで運行されていたが、
平成14年(2002年)に廃止となり、この壮大な鉄道計画の夢の終焉と感じる。

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(2番線ホームのタヌキ達。)

駅舎に入ってみよう。
大きなガラス張りの出札口もあるが、スタンドアローンの食券型自動券売機も設置されている。
勿論、硬券切符もあり、信楽線内の片道、JRと近江鉄道の連絡切符と往復切符があるそうだ。
自動券売機の発券と車内精算が多いらしいので、将来的には在庫切れの可能性もあり、
硬券切符を収集している鉄道ファンは、早めに入手しておきたい所だ。
また、待合ロビーも広く、出札口の反対側には、土産も扱っている売店も併設している。

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(出札口と改札口。)
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(駅時刻表。9時と16時台を除き、毎時1本である。終列車も意外と遅い。)
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(食券型の自動券売機。)

外に出ると・・・三角錐形の方形トタン屋根が三連つながった、近代的な平屋建て観光駅舎で、
第三セクター転換時に古い木造駅舎を建て替えたものである。
左横の駅名標が、陶器製プレートであるのも、この信楽らしい所だ。
また、「第三回近畿の駅百選」にも、選定されている。

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(信楽駅。)

駅舎の横には、高さ5mもある巨大タヌキが鎮座しており、
このタヌキを見たくて、自分をこの旅の招待してくれた感じだ。
正体は、緑の公衆電話「たぬきでんわ」であり、
季節や行事に合わせて、巨大な服を着させられるのも名物となっている。

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(名物の巨大タヌキ。)



夕方前まで、この焼き物の街・信楽を散策する事にしよう。
先に、昼食を取ろうと思い、駅前のバス乗り場向かいにある、「一水庵(いっすいあん)」に入る。
近江牛肉料理や山菜料理が食べられる、高級和風割烹であるが、手頃な昼食もある様だ。
陶芸家の店主が経営しており、信楽焼を店内装飾にふんだんに使った、シックでお洒落な店である。
創作割烹一水庵公式HP

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(創作割烹一水庵。)

早速、山菜きつね蕎麦を注文すると、丁寧に、蕎麦茶や茶菓子も出してくれた。
蕎麦の味や香りも良く、重厚な信楽焼で食すのも、味の印象に影響を与える様で、新しい発見だ。

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(山菜きつね蕎麦。)

美味しい蕎麦を食べて、腹ごしらえが出来た所で、早速、信楽の窯元めぐりに出かけよう。



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(※)新型軽快気動車導入により、SKR300形は、紀州鉄道に譲渡されている。

2016年7月11日再編集
2016年12月23日再編集(画像入れ替え高解像化・画像追加・文章追加・文章修正・校正)

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category: 近江鉄道本線&信楽高原鐵道 全10話

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