hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【221】あかがねの鉄路を追って・・・わたらせ渓谷鐡道(29・1日目最終回)ご当地グルメと水沼駅。  


国道から、停車場通りを通って、大間々駅(おおまま-)に向かう。
この通りにも、古い木造住宅の商店が数軒と、大正風の洋風建築住宅が一軒ある。
昔は、この様な木造住宅が、この通りに連なっていたのだろう。


(停車場通りの中程から、大間々駅を望む。)

徒歩4分程で、大間々駅前に到着する。
今日は、精力的に下車観光をしているので、小腹が空いて来た。
駅の向かいに、新井屋食堂があるので、入ってみよう。
グーグルマップ・新井屋食堂(大間々)

中に入ると、テーブルが四つ程度と小さな上がりがある町食堂だ。
夕食は3〜4時間後なので、軽食を頼む事にし、
ご当地メニューらしい、「ポテト焼きそば」(税込350円)を注文する。

厨房の奥から、ジュージューと鉄板で焼く音を聞きながら待つ。
緑茶を頂いている間に、出来上がってきた。


(ポテト焼きそば。もやし入りは、地元でも珍しいそうだ。)

塩っぱ過ぎない、懐かしい昭和風甘辛ソース味に、
ポテトのほんのりとした甘味が、ホワっと広がり、とても美味しい。
この付近では、焼きそばにポテトを入れるのが、定番となっていて、各家庭でも入れるそうだ。
また、桐生中心部や学校前には、焼きそば専門店もある程になっている。

実は、わたらせ渓谷鐡道訪問時に、良く利用している食堂で、
醤油ラーメン500円、定食各種650円まで、カツ丼550円等・・・
美味くて、懐に優しく、お勧めの食堂だ。
地元の古い駅前食堂は、味の当たりが多く、ここも期待を裏切らない。

春の追加取材時に食べた、「ソースカツ丼」(550円/新香付き)を紹介しよう。
カツ四枚が白飯に乗っていると言う、非常にシンプルな丼物だが、これが大変美味しい。

身の解れが良く、油分の少な目のカツに、濃い目の甘辛ソースとふんわりご飯の混ざり具合が絶妙で、
ほのかな甘辛さと香ばしさが堪らない。また、油っぽくなく、ソースと共に自然な感じが良い。
丼は小さく見えるが、茶碗約2杯分詰まっているので、これひとつで大満足である。
なお、ロース肉ではなく、ヒレ肉を使うのが、一般的との事だ。


(ソースカツ丼。)

これを食している間にも、ソースカツ丼の出前が幾つも入り、人気メニューらしい。
このソースカツ丼も、桐生周辺の名物料理になっている。

【新井屋食堂ご案内】
昼11時頃から20時頃まで営業、毎週木曜日定休、店舗北側に専用駐車場あり。
町食堂ですので、営業時間が多少前後する場合があります。
閉店直前の入店は、避けて下さい(19時過ぎ位までに入店)。

夕食をどうするか考えたが、持ち帰り定食弁当をお願いする事にし、
18時半過ぎに再来店する旨を伝える。



まだ、陽が上がっていて明るく、もう一駅の見学に行けそうだ。
下り間藤行き列車に乗り、水沼駅に行ってみよう。
乗車前に、明日分の1日フリーきっぷ(1,800円)と構内駐車券(500円)を出札口で購入。
原則当日発売であるが、明日の朝一番の列車から乗車する旨を伝えた所、発券して貰った。

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【乗車経路】◎→列車交換可能駅 ★→登録文化財駅
大間々◎★1712======1728水沼◎
下り725D・間藤行き(わ89-331「たかつど号」+312「あかがねII号」・2両編成)
(駅見学後に折り返し)
水沼◎1805======1821大間々◎★(泊)
上り726D・桐生行き(わ89-315「わたらせIII号」単行)
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1番線ホームから、下り725D・17時12分発間藤行きに乗車する。
わ89-311「たかつど号」と、わ89-312「あかがねII号」の二両編成は、
下校の中学生達で混雑している。

春の夕暮れに近づいている中、上り列車の「わ89-302・わたらせ号」と列車交換をして、
大間々駅を発車する。再び、渡良瀬川に沿って、グイグイと勾配を登って行く。


(下り725D列車最後尾から、後方の大間々駅を撮影。)



長い登り勾配が続く中、半径200m級の急カーブや岩の切り通し部を、幾つも抜けて行く。
トンネルの様な岩の切り通しを過ぎ、大きな右カーブと共に右手が開けて桜並木が見えると、
大間々駅から所要時間16分で、水沼駅に到着する。
列車交換はなく、2分程度停車した後に発車して行く。


(水沼駅を発車する、下り間藤行き725D列車。)

この水沼駅は、足尾鐵道時代の大正元年(1912年)9月開業の古い駅になり、
起点の桐生駅から7駅目、16.6km地点、標高258mの終日無人駅である。
なお、所在地は、みどり市ではなく、桐生市黒保根町水沼(くろほねまちみずぬま)になる。



列車交換が可能な駅であるが、古い木造駅舎は無く、
わたらせ渓谷鐡道名物の温泉設備併設駅になっている。
元々は、赤城山東麓の勢多郡黒保根村(せたぐんくろほねむら)の中心地であり、
赤城山を北に迂回し、沼田に抜ける根利道(ねりみち)と言う街道が、この付近から分岐していた。
また、昔からの赤城山登山口がある。


(水沼駅前。駅舎は取り壊されている。向かいの温泉センターは、かなり大きい。)

ホームは相対式二面二線で、桐生方に小さな鉄骨製跨線橋がある。
上りホームに温泉センターがあり、下りホームに旅客上屋付き待合室のみがある。


(跨線橋上から駅全景。駅構内は、3パーミルの微勾配になってる。)

(下りホームの待合所。駅舎の代わりになっている。なお、改札口は無い。)

この温泉は、近くの猿川にある源泉から引いており、正式名称は猿川温泉になる。
元々、わたらせ渓谷鐡道直営であったが、平成20年(2008年)冬に休館となってしまい、
廃業と心配されたが、翌年春に民間委託の形で営業を再開している。

ホームを歩くと、温泉の香りがしてくる。
玄関には、ふたつの河童像があり、水沼から渡良瀬川上流の「釜が淵の河童伝説」が、
由来になってるそうだ。全国各地にある、椀貸し伝説(※)の河童版との事。


(温泉センター玄関の河童像。)

泉質は、含二酸化炭素・ナトリウム・カルシウム・塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉だそうで、
源泉が冷鉱泉の為に加温し、神経痛・五十肩・打ち身・冷え性・高血圧等に良いそうだ。
さらっとした入浴感だそうで、旅の疲れ取りにも、良さそうである。
また、売店、宴会場や貸切和室(有料)があり、食事も摂る事が出来る(宿泊は不可)。

【水沼駅温泉センターご案内】
営業時間・11時から20時(露天風呂は、トロッコ列車運行日の12時から17時のみ)、
入浴料金・大人600円(貸切和室は、別料金が必要。)、無料駐車場あり100台。
わたらせ渓谷鐵道1日フリーきっぷ提示で、割引あり。
水沼駅温泉センター公式HP



この黒保根地区は、渡良瀬川が緩く左にカーブする、アウト側の高台に集落が発達しており、
元・村役場の桐生市黒保根支所や銀行、消防署、駐在所、食堂や商店等が集まり、
400人弱の人々が住んでいる山里である。
また、川側の低地に桜が沢山植えられ、広大な親水公園、運動場やテニスコートがある。
北上してきた下り列車は、急に視界が開けて、この沢山の桜が見えるので、
車内の観光客からも歓声がいつも上がる。

列車の車窓からも見える、大きな鉄橋は黒保根大橋と言うそうで、
アーチは景観維持の為に、茶色に塗装されている。
橋の周辺の桜は日当たりが良い為か、もう、葉桜になっている。

IMGP3064_20160114070315a23.jpg
(黒保根大橋。)
IMGP3070.jpg
(大橋周辺の桜。)



約30分滞在すると、徐々に、薄暗くなって来た。
上り726D・18時6分発の桐生行きに乗車して、大間々駅に戻ろう。



到着した列車には、乗客がひとりだけ、水沼駅から3人が乗車して、4人の乗客になる。
本宿駅から更にひとり乗車し、5人の乗客を乗せて、大間々駅に到着する。
出札口も営業終了となり、駅員や利用客も居らず、寂しげになっている。
先程の出発時は、結構な人々が居たのだが・・・。

駅の出入口に、平成23年(2011年)夏の群馬ディスティネーションキャンペーンポスターが・・・
某有名映画のパロディであるが、後ろは、県特産品のキャベツ畑であるのが面白い。
なお、モデルは、群馬県出身のタレントである、中山秀征氏と井森美幸嬢である。
グンマの休日特設サイト「ググっとぐんま」(※自動再生CMあり、音量注意。)


(グンマの休日。テレビCMも制作されたそうだ。)



今夜は、この大間々に宿泊する予定だ。
町唯一のビジネスホテルである、ピートンホテルに向かおう。
かつての大間々は、銅街道の宿場町として賑わったそうだが、
桐生駅前にビジネスホテルが多数出来た為、町内に宿泊施設があまり無い。

新井屋食堂に頼んでいた弁当を購入し、駅前のローソンで、ポカリスエット等も購入。
駅前通りをそのまま南に歩いて、徒歩5分でホテルに到着する。
マピオン電子地図(みどり市大間々町ピートンホテル・1/3,000)

チェックインを済ませて、部屋に入る。
部屋の広さはやや手狭だが、ひと通りの設備があり、小奇麗で良い感じだ。
窓の外は、わたらせ渓谷鐡道の線路があり、線路際に見えた黄色いビルがこのホテルである。

早速、夕食にしよう。生姜焼き定食(650円)を頼んでおいた。
持ち帰り弁当の為、味噌汁は付かないが、量も多くて、大満足である。


(新井屋食堂生姜焼き弁当。)

明日も、朝一番の列車に乗車するので、早めに寝る事にしよう。

(2日目に続く)



◆わたらせ渓谷鐡道 1日目旅程表◆

[乗車本数]上り5本、下り2本の合計7本に乗車。
[駅舎訪問]相老駅、神戸駅、花輪駅、上神梅駅、大間々駅、水沼駅の6駅。
[下車観光]神戸駅(旧線散策道・草木ダム・富弘美術館)
      花輪駅(花輪宿・祥禅寺・旧花輪小学校)
      上神梅駅(深沢宿・深沢角地蔵・穴原薬師堂・貴船神社、※追加取材にて)
      大間々駅(神明宮・はねたき橋・ながめ余興場・大間々の町並み)

大間々0608 上り750D・桐生行き・わ89-315「わたらせIII号」単行
0621
桐生0639 下り711D・間藤行き・わ89-315「わたらせIII号」単行
0742
神戸1021 上り716D・桐生行き・わ89-311「たかつど号」単行
1031
花輪1218 上り718D・桐生行き・わ89-313「わたらせII号」単行
1239
上神梅1346 上り720D・桐生行き・わ89-315「わたらせIII号」単行
1354
大間々1713 下り725D・間藤行き・わ89-311「たかつど号」+312「あかがねII号」2両編成
1729
水沼1805 上り725D・桐生行き・わ89-315「わたらせIII号」単行
1821
大間々(泊)

※上神梅駅下車観光の深沢宿、穴原薬師堂と貴船神社は、追加取材。
※記事執筆に当たり、翌年の春と夏に追加取材を実施。



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(※椀貸し伝説)
宴会や冠婚葬祭時に、客をもてなす椀や膳が足りないと、神仏や大岩・淵等に祈願した所、
貸してくれたと言う民話。返さないと、二度と貸してくれなかったオチがある。

新井屋食堂の店主様、掲載承諾を頂きまして、ありがとうございます。
厚く御礼申し上げます。

2016年1月14日再編集
2016年12月10日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: わたらせ渓谷鐵道1日目 29話

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