hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【215】あかがねの鉄路を追って・・・わたらせ渓谷鐡道(23)大間々駅[その3]駅舎見学編  


下り1番線ホーム中央にある、改札口に行き、駅舎本屋を見てみよう。
木製改札では無く、銀色に光る簡素な円柱パイプだが、これも国鉄風味を感じさせる。
改札横には、有人の精算所も残っており、全体的にモノトーンなデザインが特徴だ。

大きな嵌め込みガラスや、穴が無数に開いた銀縁の丸い会話口、
金銭を受け渡しする石台の精算所もそのままで、国鉄駅はこんな感じだったと思い出す。


(ホーム側改札口と精算窓口。)

改札係氏に見学の御礼を言い、改札を通る。
右手には、有人の出札口と、スタンドアローン型の自動券売機や電光式運賃表もあり、
開業当時からの沿線一の中心駅としての貫禄を感じる所だ。
なお、出札口は、朝7時半から夕方17時15分までの時間限定になっている。

自動券売機の後ろの掲示板の場所が、鉄道手小荷物窓口跡らしい。
大間々は、人や物資が沢山集まったそうなので、鉄道手小荷物の扱いも、多かっただろう。


(出札口と鉄道手小荷物窓口跡。)

(タッチパネル式食券型のスタンドアローン自動券売機。)

(有人の出札口。後ろは、精算口になっている。)

電光式運賃表を見上げると、JR高崎駅・小山駅・宇都宮駅や東武線浅草駅・大宮駅までの
他社線連絡切符(金額式)も、発券しているらしい。
勿論、昔ながらの硬券の入場券もあるので、訪問記念に購入出来る。

IMGP27682.jpg
(電光式運賃表。)

駅時刻表は、基本的に1時間当たり1本だが、昼過ぎの14時台等の一部時間帯は無い。
朝夕の時間帯は、通勤通学ラッシュがある為、上り桐生行きの増発列車がある。
また、下り列車の最終列車は、21時39分発の足尾行きになる。

IMGP27672.jpg
(駅時刻表。)

改札上には、オリジナルのキャンペーン用大型ポスターも貼ってあり、目を引く。
春夏秋冬の四つのバージョンがあり、わたらせ渓谷鐡道の魅力を上手くアピールしている。
このポスターを見て、何度も再訪問する人も多いはずだ。

今年、新型気動車が導入されたので、冬の新バージョンも制作されている。
土産に欲しい程の素晴らしい出来であるが、残念ながら、非売品だ。
わたらせ渓谷鐡道公式HP「わ鐵キャンペーンポスター」(明るい画像あり。)


(わたらせ渓谷鐵道公式ポスター。左から、春夏秋冬の順。)

(左側が冬の新ポスター、右は秋のポスター。※相老駅下り2番線ホーム待合室内にて撮影。)

撮影地は、春は小中駅近くの小学校付近、夏は場所不明(本宿〜水沼間の古路瀬渓谷?)、
秋は神戸駅(ごうど-)ホーム南側、冬は神戸〜沢入間の第一渡良瀬川橋梁、
冬の新バージョンは間藤駅付近と思われる。



出札口向かいの待合室を見てみよう。
天井がとても高く、30畳程ある広い待合室には、中央にテーブルが置かれ、待合中に団欒も出来る。
大きな沿線観光パネルがあり、壁に沢山貼られた啓蒙ポスターも、ローカル駅の雑多な生活感がある。
奥の壁面では、地元写真ファンがテーマに沿って、ミニ写真展を展示している。


(待合室全景。)

天井を見上げると、当時の昭和モダン風の独特なデザインなっている。
茶色の長い棹が何本も取り付けられており、此方側と向う側では向きが違う。
なお、四角の部分は、冬期のストーブ排煙口である。


(昭和モダン風の天井。)

また、大きなガラスのショーケースが置かれ、オリジナルグッズが沢山並んでいる。
グッズの開発や販売はとても積極的で、オリジナルキャラクター「わっしー」のグッズも増えている。

IMGP36692.jpg
(オリジナルグッズのショーケース。※追加取材時に撮影。)

待合室南側の壁面には、L字に据付けられた木製ロングベンチがあり、
コンクリートの土台の上にベンチを置いた、しっかりとした構造になっている。
古い木造駅舎が多い、わたらせ渓谷鐵道の駅の中でも、特に個性的なデザインになっている。


(待合室の木造ベンチ。)



そのまま、駅前に出てみよう。
駅舎は西に面して建っており、平屋建てだが、屋根が高く傾斜も急だ。
冬の赤城おろしの季節風避けの風防室があり、外からは、駅出入口が見えない。
また、大型観光バスも乗り入れが出来る、広い駅前広場があり、直営駐車場も設置されている。


(大間々駅。左の大きな電光表示板は、みどり市の災害・広報用らしい。)

(開放式の風防室内。向こうの建物は、公衆トイレになる。)

(風防室窓下には、一部カットされた国鉄時代の鉄製駅名標が、掲示してある。)

残念ながら、明治44年(1911年)の開業時の建物ではなく、
市場と足尾への中継駅として、往来が盛んになった為、昭和16年(1941年)に建て替えられている。
戦時中の建設の為か、簡易なデザインの木造モルタル駅舎になっており、
中央の大きなセメント瓦の三角屋根と、腰下に人造石を使った昭和なデザインになっている。

また、この大間々駅の最初の駅名は、大間々町駅だったそうだ。
前身の両毛鉄道開業当時、現在のJR両毛線岩宿駅が大間々駅だった為で、
後に両毛鉄道の大間々駅が岩宿駅に変更されたので、現在の大間々駅に改称されている。
なお、大間々町の南に両毛鉄道の駅を設置する計画だったが、ルートが変更され、
岩宿に設置されたが、事前申請済みの大間々駅の駅名をそのまま使った為らしい。

◆国登録有形文化財リスト◆
「わたらせ渓谷鐵道大間々駅駅舎本屋」
所在地 群馬県みどり市大間々町大間々1360-1 他
登録日平成21年(2009年)11月2日
登録番号10-0301
年代 [駅舎本屋]昭和16年(1941年)
[旅客上屋]昭和4年(1929年)※建て替えの為。
構造形式 [駅舎本屋]木造平屋建、瓦葺、建築面積166㎡。
特記駅舎本屋は木造平屋建。南北棟の切妻造セメント瓦葺の主棟に、
直交する切妻屋根を架け、正面玄関とする。
外壁は白色モルタル仕上げ。簡明な駅舎建築。
(文化庁公式ページの国指定文化財等データベースを参照・編集。)



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2016年1月14日再編集
2016年12月9日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: わたらせ渓谷鐵道1日目 29話

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