hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【205】あかがねの鉄路を追って・・・わたらせ渓谷鐡道(13)花輪駅  


富弘美術館(とみひろ-)から、神戸駅(ごうど-)へ、路線バスで戻る。
一日目の今日は、わたらせ渓谷鐡道の起点の桐生駅から、この神戸駅までの訪問とし、
明日の二日目に、神戸駅から終点の間藤駅まで訪問しよう。
上り桐生方面の列車に戻り、主要途中駅である花輪駅に向かう。

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【乗車経路】◎→列車交換可能駅 ★→登録文化財駅
神戸◎★1021====小中====中野===1031花輪
上り桐生行き716D列車(わ89-311「たかつど号」単行)
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神戸駅10時21分発の上り桐生行きに乗車する。
車番は、わ89形311「たかつど号」単行、到着時の乗客は1名のみで、
この神戸駅から自分を入れて3名が乗車する。
直ぐに、下り間藤行き715D列車・わ89形313「わたらせII号」が到着し、列車交換をする。

定刻に発車。登録文化財のふたつの神戸トンネルを抜けて、渡良瀬川の清流を愛でる。
座席には座らず、最後尾からの流れ行く車窓を、ゆっくり楽しむ事にしよう。
連続した上り勾配に挑む下り間藤行き列車と違い、ディーゼルエンジンを殆ど吹かさず、
エンジンブレーキをグイングインと利かせながら、長い下り坂を軽快に降って行く。



単式ホームの小駅である小中駅、中野駅に停車し、所要時間10分で花輪駅に到着する。
1日フリーきっぷを運転士に見せ、下車しよう。
豪快なエンジン音と紫煙を上げながら、列車は直ぐに発車して行く。


(花輪駅を発車する、上り桐生行き・わ89形313「わたらせII号」。)

ホームには、国鉄風の建て植え式駅名標があるが、字体がとても細く、違う様だ。
傍らの大きな兎と亀が、来訪者を迎えてくれる。
実は、有名童謡「うさぎとかめ」、「花咲爺」や「金太郎」の歌詞で良く知られている、
石原和三郎氏(大正11年逝去)の故郷にもなっている。


(国鉄風建て植え式駅名標。)

(うさぎとかめの石像。)

この花輪駅は、広く開けた渡良瀬川の右岸に、上り南西・下り北東に配された単式ホームの無人駅だ。
国鉄足尾線前身の足尾鐡道開通時の大正元年(1912年)12月開業で、
起点の桐生駅から8駅目、21.0km、所要時間約40分、みどり市東町花輪(あずままちはなわ)、
標高292mにある。
江戸時代の花輪は、渡良瀬川上流にある足尾銅山の銅鉱石を江戸へ輸送する銅街道(あかがね-)の
宿場町として栄えた。今でも、数多くの住宅が立ち並ぶ、大きな地区になっている。

ホームの長さは、気動車4両程度の80m位ある。
国鉄時代は、島式ホーム一面二線の列車交換可能駅であったが、
国鉄末期の合理化施策で廃止され、単式ホームになっている。
なお、登録文化財の指定はされていないが、開業当時のホームと思われる。

幅の広い島式ホームの片面を潰して使っているので、若干、不自然な感じがする。
ホーム中央部は、現在の気動車ステップの高さの920mmに嵩上げされており、
周辺に広いスペースもあるので、側線が何本かあったのだろう。


(向かいの道路の桐生方から、花輪駅全景。)

桐生・大間々(おおまま)方は、地元住民の方が使う赤道(あかみち※)や、
交換用レール置き場がある。
ホームに並行した道路の向こうは、土手になっており、
階段上の高台に家庭菜園と住宅が幾つか建ち、山際に国道バイパスが通っている。


(桐生・大間々方。)

桐生方のホーム横には、ミニ親水公園が整備されている。
おそらく、桐生方の貨物ホームや側線があったのであろう。


(桐生方のミニ親水公園。後ろの建物は、駅舎になる。)

反対側の間藤・神戸方のホーム末端部は、盛土と砂利のままであり、花壇が造られている。
線路の先には、Y字ポイントの撤去跡と思われる不自然なカーブが残っており、
現在のホームは、下り2番線だったのだろう。


(間藤・神戸方。)

元1番線側は、歩道になっており、ホームの擁壁が良い状態で残っている。
また、間藤方は駅前駐車場になっており、ここにも、桜が沢山並んでいる。


(元1番線ホーム跡。)

駅舎を見てみよう。
屋根上の採光窓付きの大きい民家風建物がひとつ、小さめの建物がふたつ並んでおり、
手前から、花輪ふれあいセンター、駅待合室、公衆トイレになっている。

元々は、神戸駅と同じタイプの開業当時の木造駅舎があったが、新しく建て直されている。
しかし、改札は廃止され、通路だけになっている。
また、花輪地区のコミュニティ施設「花輪ふれあいセンター」を併設し、
4月から11月の第三日曜日・朝7時から9時までは、朝市も開催されているそうだ。


(花輪駅全景。)

(待合室。)

駅出入口には、御影石の立派な駅名標やせせらぎがあり、かなり凝った造りになっている。
ここに流れる水は、桐生方のミニ親水公園に流れて行く。


(駅名の扁額。)

(駅出入口のせせらぎ。)

駅舎の間藤方並びにも、水車のある小池、復元された宿灯籠が整備されている。
春の素晴らしい快晴の下、山水が水車を回しながら、清らかな水音を響かせ、とても良い気分だ。



(桐生方の親水公園と宿灯籠。)

ロータリーが無い駅前は、小さな萬屋があるだけで、旧街道に接続する細道が延びている。
一本の大松が生い茂り、新旧が織り交ざった、のんびりとした駅前風景になっている。


(花輪駅と大松。大きな観光案内板も設置されている。)

(駅前から、旧街道への連絡道を望む。)



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(※赤道/あかみち)
地元住民が便宜で、線路を横断する場所。踏切には該当しない。
本来は違法だが、生活の便宜上、鉄道会社が黙認している場合がある。

2016年1月13日再編集
2016年12月8日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: わたらせ渓谷鐵道1日目 29話

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