hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【201】あかがねの鉄路を追って・・・わたらせ渓谷鐡道(9)神戸駅[その3]列車レストランと元・3番線。  


神戸駅(ごうど-)の上り2番線ホームにある、列車レストラン清流では、
定食や麺類等のメニューの他、駅弁も販売している。
駅弁は、週末等に運行されるトロッコ列車の車内でも販売され、
観光シーズン繁忙日の駅ホームでは、昔ながらの駅弁立ち売りも行われているそうだ。
わたらせ渓谷鐡道公式HP・列車レストラン清流

名物料理は、地元名産の舞茸をたっぷり使った舞茸ごはん定食(1,200円)と
舞茸天ぷらそば・うどん(各800円)だが、今回は駅弁を食べてみよう。
駅弁は二種類あり、昔からの定番である「トロッコ弁当(予約推奨・900円)」と、
新たに発売された「やまと豚弁当(予約推奨・1,000円)」がある。
今回は、新しい方の「やまと豚弁当」を前日に予約してある。


(列車レストラン清流の店看板。)

中央部のプレハブの引き戸から店内に入る。
通常は、出入口の左横にある自動券売機で、食券を購入して注文をするが、
店員に駅弁予約である事を伝え、用意して貰う。

客席である、「けごん」の車両内で食べて良いとの事で、使わせて貰おう。
東武鉄道1720系の間藤方車内は、シートも当時のままになっており、状態も良い。
食事が出来る様、向かい合わせの席に、大きい木のテーブルが置かれている。
流石に、車載エアコンは使われていない様子で、
吊り下げ式エアコンが、強烈なオレンジ色のデッキ扉の上に据え付けられている。


(間藤方の東武1720系車内。桐生方の車両は、団体予約席として使われている。)

早速、駅弁の「やまと豚弁当」を食べてみよう。
少し小振りな長方形の容器に、レトロ感を出した掛け紙が付いている。
掛け紙には、「わ鐵」のロゴと、わたらせ渓谷鐡道の看板観光列車である、
「トロッコわたらせ渓谷号」の写真があり、裏に沿線の観光案内が付いている。


(やまと豚弁当。)

(掛け紙表。)

(掛け紙裏。)

掛紙の色も、わたらせ渓谷鐡道のイメージカラーである銅色(あかがねいろ)で、
地紋には、スポーク動輪のシャドーイラストがあり、鉄道ファンの心を揺さぶる感じだ。
なお、わたらせ渓谷鐡道では、「わ鐵」の「わ」を「輪・和・話・環」とし・・・
「輪」→連携。沿線地域の連携やネットワーク、チームワーク。
「和」→みんなが平和で仲良く、和やかな気持ち。
「話」→常に話題性を発信。
「環」→鉄道と環境、地域を大切にする心。
と言う、テーマを持つと考えているそうで、第三セクター鉄道として、
具体的に策定しているのは珍しい。
また、スポーク動輪も、未来へ走り続けるわたらせ渓谷鐡道をイメージしているそうだ。

蓋を開けてみると、香ばしい香りが漂う。
白飯の上に肉が乗っている丼タイプで、意外とシンプルである。
肉はとても柔らかく、さっぱりとした感じのジェレ状甘口醤油味が染み渡り、美味しい。
また、甘くてホクホクした薩摩芋と新香も良い。



肉は、群馬県内の牧場で飼育された国産ブランド豚「やまと豚」を使い、
とても、きめ細かで柔らかく、肉自体にもほんのりとした甘味があるのが特徴だそうだ。
また、味付け醤油は、大間々(おおまま)駅前にある地元醸造メーカー、
「日本一醤油」岡直三郎商店(おかなおざぶろう-)の醤油を使っているとの事。
岡直三郎商店公式HP

更に、特製日本手拭いのおまけが付いている。
わたらせ渓谷鐡道訪問のお土産も兼ねているアイディア駅弁になっている。
両端に、わ鐵のロゴと、「トロッコわたらせ渓谷号」の牽引機のDE10-1537号機、
国鉄蒸気機関車C12-187号機、中央部には、全17駅名とスポーク動輪等がプリントされている。

なお、国鉄足尾線の蒸気機関車時代は、このC12形蒸気機関車が大活躍していた。
下り間藤行きの重量貨物列車の場合は、この神戸駅で蒸気機関車を増結し、
C12形の重連で運行されていたそうだ。
なお、国鉄足尾線の蒸気機関車全廃は、昭和45年(1970年)10月になる。


(手ぬぐいのトロッコ列車。)

(手ぬぐいのC12形蒸気機関車。)

量がやや少ない駅弁であるが、プレミア系なので、良しとしよう。
味付けも、塩辛くなく、とてもヘルシー指向と言える。
各部の工夫も、今までの駅弁には見られないので、面白い。
また、某カルチャー系有名テレビ番組でも、紹介されたそうだ。



食後は、駅の南側を見てみよう。
2番線ホーム南側は元・3番線で、間藤方、桐生方、共にレールも残されている。
現在、3番線のレールは本線と繋がっておらず、自由に散策が出来る。

この元3番線は、国鉄時代に貨物列車の待避に使われていたが、
第三セクター化後に合理化の為、廃止になっている。
ホームの擁壁は玉石積みだが、長らく使われていないので、一部は崩れてしまっている。


(ホーム中央部から間藤方を望む。古枕木の車止めがあり、本線とは繋がっていない。)

(間藤方ホーム端から桐生方。列車レストランが、そのまま、レールの上に置かれている。)

列車レストランの横にブルーシートが・・・これも、レールバイク(軌道自動自転車)だ。
わたらせ渓谷鐡道のイベントでは、この元・3番線の線路を使って、
観光客を対象とした体験運転会も開かれている。


(列車レストランの並びには、ブルーシートが被さった車両と古枕木の階段がある。)

元3番線の間藤方で、レールの刻印を見つけ、目を凝らして見ると・・・
「丸Sマーク 60 A 1925」と何とか読める。
大正14年(1925年)製造の八幡製鉄所製・30kg国産レールで、
駅開業の大正元年(1912年)より後のものであり、
何かしらの理由で交換されたか、その頃に3番線が増設されたのだろう。
また、この駅には、桐生方面行きの貨物ホームや貨物側線跡が残っていない。
3番線ホームが、桐生行き貨物ホームの代わりに、使われていたかもしれない。



桐生方には、花木や草に覆われた線路が残り、
徐々に自然に帰る長い時の流れを感じさせ、その先には水仙も・・・。


(桐生方の3番線。)

(水仙と本線。)



駅の南側は一段低くなっており、自然堤防の向こうに、渡良瀬川が流れている。
最近、親水公園として整備されたそうなので、見てみよう。
石が多い浅い渓谷に、コンクリート護岸が設置され、散策や休憩が取れるようになっている。
なお、此処から約1.5km上流に、多目的ダムの草木ダム(くさき-)がある。


(スロープのカーブを降りると、親水公園があり、広さもある。)

(上流方。大きな護岸で守られている。ダム直下の為、水量は少ない。)

神戸駅は、渡良瀬川の川床に近く、行き止まりの様な低い回廊状の場所にあり、
ダム放流水の水温が冷たい事から、霧が発生しやすいそうだ。
しかし、渡良瀬川の清流のおかげで、空気が大変澄んでおり、清々しい気分になる。
国土地理院電子国土web(わたらせ渓谷鐡道神戸駅南側・1/25,000)

少しばかり、川の流れを眺めていると・・・
時々、パーンと鉄砲の様な大きな音がして、周囲の山々に軽く山彦している。
地元の方の話では、狩猟の鉄砲音では無く、椎茸栽培の猿害を防ぐ威嚇音との事。



駅の見学も大体終わった所で、下り1番線ホームに戻ると、桐生方に大型観光案内板がある。
駅周辺も見所が多いので、ちょっと、ミニハイキングに行ってみよう。


(神戸駅周辺の観光案内板。)



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レストラン営業開始時間は、午前11時からの為、春の追加取材時になります。

2016年1月13日再編集
2016年12月7日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: わたらせ渓谷鐵道1日目 29話

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