hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【11】SL列車とレトロ駅訪問の旅・・・大井川鐵道2010(11)駿河徳山駅  


復路は、代表的な木造レトロ駅に途中下車しながら戻ろう。

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千頭1350==崎平==青部==1402駿河徳山
上り 普通 金谷行き 
大井川鐵道16000系2両編成
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千頭駅から、13時50分発の上り金谷行きの元・近畿日本鉄道16000系2両編成に乗り、
14時過ぎに駿河徳山駅に到着する。この駅で途中下車しよう。

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千頭行きの下り列車と列車交換をして、乗車した上り金谷行きが発車して行く。
川側にある桜並木が並んでおり、右の道路は、千頭経由で東に向きを変え、
静岡駅前に行く国道362号線になる。

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この駿河徳山駅は、駅舎横に大きな桜と川側にも桜並木があり、
家山駅と同様に桜の駅で有名である。
昭和6年(1931年)4月の延伸時開業の社員配置有人駅で、
起点の金谷駅からは15駅目、34.1km地点、所要時間約1時間、
所在地は榛原郡(はいばら-)川根本町徳山、標高246mになる。

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(ホームから駅舎本屋と桜。)

この駿河徳山は、東西1.7km、南北1.3kmの広さの大井川が削った東岸の平坦地に開けた町で、
家々も多く、近くに高校もあるので、乗降客数が多い。
この周辺は、日本一の銘茶とも言われる川根茶の産地として、
また、高校周辺や桃沢(ももんざわ)沿いは、ソメイヨシノ800本の桜の名所になっている。


(国土地理院国土電子Web・駿河徳山付近。)

また、かつては、駿河国大津庄徳山郷堀之内村と言う地名だった。
14世紀には、東側にある無双連山(むそれやま)の山頂(標高1,083m)に徳山城があり、
土岐氏(ときし)と称する豪族が治める中心地だったそうだ。
しかし、南北朝時代の文和2年(1353年)に、北朝の足利尊氏の命により、
駿河今川家二代目当主である今川範氏(-のりうじ)が、土岐氏を攻めて、落城してしまった。
山頂には、城址跡や城下の中央の小高い「森の段」と言う所に屋敷跡が残っており、
無双連山・徳山城は、本城山・本城とも、地元では言われているそうだ。

ホームは、南北に配された島式ホーム一面二線の構内踏切付きである。
嵩上げとアスファルトで舗装され、近代化されている。
木の手作りベンチと桜まつりの旗が、良い味を出している。

旅客上屋は、木造ではないので、戦後に建て替えられたものらしい。
旅客上屋の赤い柱は、古レールのリサイクル品を使っており、
英国CAMMELLS(キャンメル)社の明治31年(1898年)製である。
大井川鐵道本線の開通年(昭和6年・1931年)よりも、古い輸入レールであるが、
当時の輸入古レールは、建設現場や鉱山の坑道支柱として再利用する需用も大きかったので、
建築用に購入されたものか、開業当時使われていたレールの再利用だろう。

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(島式ホームと古レール柱の旅客上屋。)

次の上り列車まで、小一時間あるので、駅を見学してみよう。
千頭寄りのスロープを下り、構内踏切を渡ると、真っ直ぐに駅前広場に抜けている。
建物は大分古いが、有人駅らしく掃除が行き届いており、状態がとても良い。
なお、構内踏切は、昔懐かしい「チン、チン、チン、チン」と鳴る、電鈴式になっている。
本線には、地名駅(じな-)と五和駅(ごか-)にも、電鈴式が残っているとの事。

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(構内踏切と改札。)

改札横の出っ張った出札口は昔のままで、勿論、切符は硬券を発券している。
訪問記念に、硬券入場券を購入しておこう。

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(改札と出札口。)

待合室は、コンクリートの打ち放しになっており、ひんやりとした懐かしい雰囲気である。
広さは20畳位あり、木枠窓に沿った懐かしい木製ベンチや文庫が設置され、手入れが行き届いている。

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駅舎の外観を見ると、屋根は瓦屋根、一部トタン屋根で、トイレは別棟の小屋になっている。
待合室部分が、母屋に合体した様な面白い構造になっているのが、特徴である。
駅前には、少し広い駅前広場と小さな商店街があり、静かで良い感じだ。

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静かで、ゆったりとした午後の時間が流れている。
ホームの木製ベンチに座って、次の列車が来るまでの間、のんびり待とう。
南端から金谷方面を望むと、左側に地元の製材所があり、線路は真っ直ぐに伸びている。

また、ホーム北側の線路沿い、徒歩数分程度の所には「ときどんの池」がある。
昔の休耕田を整備した湿地公園で、水車小屋があり、季節には、菖蒲の花や蛍等が鑑賞出来る。
SL列車の撮影も出来るそうだ。

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(金谷方。)

ホームで桜を眺めていると、構内踏切が急に鳴り出した。
今度の上り列車の時刻は、14時54分発のはずである。
驚いていると、千頭駅で整備中だったE10形電気機関車が、大きなブロアを鳴らしてやって来た。

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どうやら、試運転らしく、通過と思いきや、この駅で折り返しの様子である。
数人の油で汚れた作業服姿の整備係が、ぞろぞろとホームに降りて来る。
本線ポイントで、下り2番線に転線すると、出発信号が青に変わるまで停車する様だ。
そろそろ、金谷行き列車がやって来る。

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(桜並木とE10形102号機。)



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2015年11月22日再編集
2016年6月26日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)
2017年3月14日再編集(画像調整)

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category: 大井川鐵道本線2010 全15話

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