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のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【170】信州松代、あるローカル線の最後の秋に訪ねて・・・長野電鉄屋代線(15)松代歴史名所観光 その1 武家町エリア 前編  


午前中は、たっぷりと鉄道情景を満喫する事が出来た。
これから日没までは、鉄道から離れ、松代の歴史名所観光を楽しむ事にしよう。
なお、松代駅から東側の屋代駅までは、明日訪問する予定だ。

この松代は、戦国時代、武田信玄と上杉謙信が覇権を争った戦いの地であり、
川中島や善光寺平が控えている。
江戸時代には、「真田十万石」こと、真田家松代藩の城下町として大いに栄え、
南北に長い比較的コンパクトな町だが、見応えがある古刹や歴史的名所が多い。
暫くすると、観光客が店に続々と入って来たので、そろそろ出発しよう。


より大きな地図で 松代歴史観光 その1 を表示

自家用車を停めてある町営観光駐車場の南には、
世界的な版画作家で有名な池田満寿夫美術館(いけだますお-)【青色マーカー】がある。
池田満寿夫美術館公式HP

池田満寿夫氏は満州生まれであるが、終戦後の11歳の時、
実母の郷里であった長野市に引き上げてきた由縁から、美術館が建てられたそうだ。
なお、残念ながら、平成9年(1997年)に池田氏は急逝している。
この美術館を目当てに、松代にやって来る観光客も多く、団体の観光バスも次々に発着している。
実は、美術方面に疎いので、今旅では割愛しよう。

松代駅に近いこのエリアは、松代観光の中心地である。
松代城南側の武家町だった場所に、池田満寿夫美術館、真田宝物館、真田公園、
真田邸、旧松代藩文武学校、飲食店や観光駐車場等が集まっている。
また、数多くの旧家も点在しており、国や市の文化財指定も多い。
その殆どが、非公開の私邸であるが、一般公開している旧家もある。

真田宝物館横に、松代観光案内所【iマーカー】があり、
昼食前に観光地図やパンフレットを貰い、おすすめコースも教えて貰った。
そのコースで散策してみよう。また、真田宝物館前には、大型観光案内図がある。

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(松城観光案内所。)
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(観光案内板。クリックすると、拡大。768*1,024pixel、228kbyte)

観光案内所の近くには、立派な門構えの小山田家【赤色マーカー】(内部非公開)があり、
国登録有形文化財に指定された旧家になっている。
甲斐武田家の重臣・小山田備中守こと、小山田虎満(とらみつ)の末裔と伝えられ、
松代藩の次席家老として幕末まで務めた家柄であり、真田幸村の姉が嫁いでいる名家だ。

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(小山田家。)

真田公園に行くと、菊の展示会が開かれており、見事な菊が並んでいる。
凄い迫力の大菊は、育てるのも大変だろう。

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会場の入口横には、菊人形も・・・
地元の歴史的有名人がモデルになっており、左から、松代藩八代藩主・真田幸貫(ゆきつら)、
幕末の藩御抱え女流絵師・恩田緑陰(おんだりょくいん)、
藩の重鎮・名士であった、長谷川昭道と佐久間象山(さくまぞうざん)である。

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見事な菊を見ながら進んで行くと、真田邸【緑色マーカー】がある。
国指定史跡になっており、江戸時代には、「新御殿」と呼ばれた現存する松代城関連の建築物だ。
敷地は約2400坪、建物は約400坪の大名屋敷で、松代町松代1番地となっている。
(入場料大人200円、9時-16時30分、無休、館内撮影可。)

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(真田邸。)

江戸時代最末期の文久2年(1862年)、江戸への参勤交代制度が緩められた。
江戸住まいを命じられていた、九代藩主・真田幸教(ゆきのり)の義母である
貞松院(ていしょういん/父・真田幸良の未亡人、貞子の方)が、
この松代に帰る事になった為、その隠居として建築されたそうだ。
後には、幸教の隠居所となり、明治に入ると、真田家私邸として使われていた。
屋敷全体が残っている大名屋敷(御殿建築)は、全国的にも珍しい。

表門の冠木門(かぶきもん)横の受付で、入場券(大人200円)を購入する。
入場すると、直ぐに式台があり、身分が高い人専用の玄関になっている。
見学者は、此処で靴を脱いで上がる。

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(真田邸式台。)

式台の右横に、通常使われていた玄関がある。格式の差が、かなりある。
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入って左手に行くと、長い畳の回廊に繋がり、部屋が連なっている。
冠木門から式台、回廊の接続口までの距離は短いが、奥行きがかなりあって、驚く。
また、杉戸が四箇所にあり、表と奥の空間が仕切られている。

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なお、部屋の格式によって、襖の模様が違う。
35もの部屋があり、部屋を仕切る襖の高さは約1.75mであるが、
天井は1.2-1.4m上方にあるので、とても高くなっている。
庭園が最も良く見える奥の部屋が表座敷で、接客や年中行事等に使われた。



角にある御化粧の間は、藩主家族の女性の為の部屋で、主な部屋の中でも一番奥にある。
南側には、この部屋専用の庭園が付いている。襖も、藩主やその家族用の部屋は違うそうだ。

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屋敷の南側には、近江小室藩の藩主・茶人である小堀遠州の流れを汲む、
見事な京風の日本庭園「水心秋月亭(すいしんしゅうげつてい)」がある。
暫くの間、縁側からの絶景を眺めてみよう。

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小堀遠州は、あの古田織部の弟子であり、織部好みの侘びを発展させたと言われている。
特に、庭園づくりは、それまで見られなかった直線を取り入れたり、
芝生を植えたり等、斬新な作風だったそうだ。
なお、池山回遊式のこの庭園は、松代の周辺の山々を借景して、取り込んでいるとの事。
また、敷地内には、真田家の大名道具を格納していた土蔵が、外垣に平行して七つもある。



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真田邸は有料施設ですが、館内撮影可になっています(現地の受付で確認済み)。
文化財管理者の長野市教育委員会文化財課より、写真掲載許可を頂いております。

【歴史参考資料】
現地観光案内板、長野市教育委員会文化財PDF資料。

【謝意】
長野市教育委員会文化財課さま、写真掲載許可を頂きまして、ありがとうございます。
厚くお礼申し上げます。

2016年1月13日再編集
2016年8月18日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: 長野電鉄屋代線1日目 20話

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