hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【169】信州松代、あるローカル線の最後の秋に訪ねて・・・長野電鉄屋代線(14)松代駅 その4 駅前編  


駅前に出てみよう。
出入り口は、大きなガラス入りの木製引き戸が、そのまま残っている。

出入り口の右手には、外壁に取り付けられた木造ロングベンチ、左手に新しい電光観光案内板がある。
古い駅舎のここだけが現代風だが、一般観光客も多い駅なので、致し方ないだろう。

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朝露を置いていた早朝の駅舎は、陽が当たり、明るい表情になっている。
軒下トタン壁の「安全」の文字が印象的である。
鉄道現場の安全標語が、乗客が出入りする駅舎正面にあるのも、珍しいかもしれない。
また、松代町内の観光地を巡る、ミニ路線バス「松代ぐるりん号」のバス停もあるが、
観光ハイシーズンの土曜日と日曜日のみの運行となり、この時期は運休になっている。

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駅前ロータリーはないが、道幅がかなり広くなっている。
木造駅舎と松の木がさり気なく一本・・・風情のある組み合わせだ。

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駅舎前には、こんなものも・・・童謡「汽車ポッポ」の石碑である。
作曲者の草川信氏は、この松代町出身であるそうで、記念に建てられたとの事。
また、童謡「ゆりかごのうた」や「夕焼小焼」も、草川信氏の作曲である。

この「汽車ポッポ」は、元々、日中戦争で出征する兵士を送り出す歌として作られ、
戦後に改作されて、広まった曲になっている。
素朴で日本的なメロディーは、この松代の風土に影響されているかもしれない。

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傍らには、此処の場所の旧町名・字(あざな)の石柱もある。
天辺が変わった形だが、松代城主だった真田氏の家紋「六文銭」をデザインしている。

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駅舎横には、屋根付きのスペースがあり、
駅レンタサイクルの保管、自動販売機置き場や公衆電話ボックスに使われている。
出入り口横の木造ベンチの上には、藍色の大きな暖簾が掛かっており、雰囲気を盛り上げている。

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駅舎北東側の木枠窓も見事である。
此方側には屋根があり、風雨がしのげるので、保存状態が大変良い。
軒や天井が高い為、窓が他の木造駅よりも大変大きく、上部には連続小窓も付いている。

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駅の向かいには、松代タクシーの車庫があり、昭和の雰囲気がたっぷりだ。
松代町内で、一番古いタクシー会社との事。
観光タクシーもあるそうで、グループ旅行や足腰の不安な場合の観光に便利だろう。
松代タクシー公式HP

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このまま、途中下車をして、午後は松代観光に出かける事にしよう。
自家用車を駐めてある松代駅西の市営観光駐車場に戻り、支度し直した後に出発だ。
所々の雲と青空が見え、気温も上がって、良い散策日和になっている。

時刻は、正午を過ぎた所なので、その前に腹ごしらえと行こう。
観光案内所に立ち寄った後、駅近くの真田宝物館の南に、おやきや総本家松代店と言う店があり、
奥に食堂もあるそうなので、ここにしよう。
なお、店頭にベンチとお茶の無料サービスがあり、自由に寛げる。
おやきや総本家 公式HP

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出入口の左側が土産店、右奥が食堂で、足が伸ばせる座敷に座ろう。
観光地であるが、肩肘が張らない町食堂の感じだ。

今日は、晩秋としては暖かく、少し汗をかく陽気なので、ざる蕎麦(680円)を注文。
早朝から屋代線に乗車し、かなりの空腹でもあるので、
看板商品のおやき2個(1個150円)と、地元産林檎100%ジュース(300円)も追加する。

10分程すると、蕎麦が出てきた。
普通のざる蕎麦であるが、瑞々しい旨みと、甘いのにさっぱりしている汁が美味しい。
信州で食べる蕎麦は、関東の店屋のものよりも、断然に美味しい。
箸を進めると、信州の清々しい秋日も合わさり、とても、さわやかな気分になる。

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おやきは、粘りと厚みのある小麦皮の中に具が入った、扁平な形の饅頭の一種である。
具の種類が沢山あり、店の人に聞いた所、野沢菜と切干大根が代表的だそうで、それを頼む。

甘すぎず、塩っぱ過ぎずの素朴な味と、独自の粘りのある厚い皮が大変美味しい。
林檎ジュースも、自然な喉越しと甘みがある。

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このおやきは、北信州エリア、善光寺周辺の郷土食になっている。
山菜や野菜を信州味噌や醤油で味付けし、小麦粉で練った皮で扁平状に包み、
蒸した後に、鉄板で焼き目を付けると出来上がる。
昔、信州の寒冷で山がちな風土では、稲作は不適だった為に有名な蕎麦料理と並んで、
寒冷でも育つ小麦を使ったおやきが、各家庭でも作られる料理であったそうだ。

食後、足を伸ばして、少し休憩する。
観光案内所で貰った観光地図とパンフレットを、おもむろに確認しよう。
メインの観光コースは、此処から南に、徒歩20分程にある象山地下壕までを往復するコースで、
途中の観光名所の見学時間を入れて、2-3時間との事だ。

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2016年1月13日再編集
2016年8月14日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: 長野電鉄屋代線1日目 20話

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