hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【119】遠州湖北と国鉄遺産を訪ねて・・・天竜浜名湖鉄道(22)宮口駅 前半の部  


通ってきた道を逆に戻り、岩水寺駅に向かう。
徒歩15分程で到着、時刻は15時半過ぎだ。
陽はまだ高いが、春の斜陽になってきている。

もうひと駅、訪問出来そうなので、隣駅の宮口駅に行こう。
下り新所原行き15時49分発の列車が、汽笛を鳴らしながら、駅に到着する。

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【停車駅】◎→列車交換可能駅、★→国登録有形文化財駅
岩水寺★1549======1552宮口◎★
下り333列車・普通新所原行(TH2101・単行)
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後部乗降ドアから乗車し、駅スタンプラリー用の整理券を取っておく。
車内の乗客は10人程だ。

岩水寺駅を発車し、真っ直ぐで平坦な線路を時速80kmで飛ばす。
線路の南側は、区画整理された広大な水田が広がっているが、
大きな倉庫や住宅が所々にあり、浜松近郊のベッドタウンとして、宅地化が進んでいる様だ。



減速をしながら、緩やかな右カーブと高架橋を潜ると、所要時間3分で宮口駅に到着する。
ちなみに、岩水寺駅との駅間距離は2.0kmになり、この駅での列車交換は無く、
列車は汽笛を鳴らして、直ぐに発車して行く。

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(乗車してきた新所原行が直ぐに発射して行く。)

宮口駅は、天浜線を東と西に分けていると言える駅で、
駅の西側には、深い山が横たわり、この先は天浜線の大きな峠越え区間になっている。
その為、天浜線沿線の人の移動と都市経済圏を、東側の浜松を中心とする経済圏と
西側の豊橋を中心とする経済圏に分けているとも言える。

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(国鉄風の駅名標。)

地形的には、駅の北側と西側には山が迫り、西側は段丘が南方向に連なる事から、
かつては、天竜川の広大な氾濫原の西端の場所だったらしい。
天竜川の広大な平野部で、最も北西の奥にある場所になっている。
国土地理院国土電子Web(宮口駅)

また、この宮口は、東海道北側の脇街道の宿場町、交通の要衝地として古くから栄えた町だ。
地名の由来は、地元古刹の若倭部神社(わかやまとべじんじゃ、現在は八幡神社)の
社前であると言う説と、平安時代からの旧字・三宅(みやけ、大和時代は屯倉と書き、
皇室直轄地の意味。)が、訛った説があり、はっきりしていないとの事。

駅の開業は、旧国鉄二俣線が全線開通した昭和15年(1940年)6月、
起点の掛川駅から19駅目、32.3km地点、所要時間約1時間10分、所在地は浜松市浜北区宮口、
標高46mの終日無人駅で、距離と駅数共に、丁度、天浜線の中間地点に位置している。
構内配置は、東西に伸びた千鳥式ホーム二面二線の列車交換可能駅で、
上り掛川方に長めの側線が一本と木造駅舎が残っている。

東側の天竜二俣方に、オーバークロスしている高架橋は、国道362号線になる。
現在、乗降に使われている駅舎寄りの部分は、アスファルト舗装されているが、
末端部は盛り土のままだ。

IMGP0118.jpg
(天竜二俣方。貨物側線も残っている。)

側線脇には、バラスト置き場と小屋があり、保線用に使われている様だ。
側線の終端部も、山型にレールを組んだ懐かしいタイプの車止めになっている。

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(側線の第二種車止め。現在は、保線用に使われている様だ、)

西側の新所原方は、遠く向こうの踏切を越えると、かなりの急坂が始まる。
宮口の町の中心部は、あの踏切の南付近になり、駅は中心部から東端に離れている。

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(上り2番線ホームと新所原方。)

改札前の切り欠け階段を降り、構内踏切を渡って、上り2番線ホームに行ってみよう。
上り2番線ホーム中程にあるこの待合所も、開業当時のもので、
このホームと共に登録有形文化財になっている。

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(上り2番線ホームの待合所。)

木造作りの鉄トタン屋根葺き、素朴で開放的な雰囲気があり、
昭和初期のホーム待合室の様子を良く残している。
三方にある引き違い式の木枠三段ガラス窓、壁に据付のロングベンチ、
外壁と天井の白色と内壁の若草色の対比が、良い味を出している。

◆国登録有形文化財リスト「天竜浜名湖鉄道宮口駅待合所及び下りプラットホーム(※)」◆
所在地静岡県浜松市浜北区宮口字山下119-2
登録日平成23年(2011年)1月26日
登録番号22-0158
年代昭和15年(1940年)5月
構造形式待合所(木造平屋建、鉄板葺、建築面積12㎡)、
プラットホーム(コンクリート造、延長90m)。
特記上りプラットホームの北、少し西方に位置する対面式プラットホーム。
90m長のプラットホームの中央に待合所が建つ。
桁行8.2m、梁間1.5m、木造平屋建、鉄板葺片流屋根。
南面を吹き放ち、三方を板壁に大きく窓を穿つ開放的な待合所。
※文化庁公式HPから抜粋、編集。
※ホームは上り掛川方面だが、文化庁の登録は下りホームになっている。

2番線ホーム新所原方から駅全景を眺めると・・・
他の天浜線の駅よりも、ホームが千鳥状に大きくずれている事もあり、
構内の複線区間は直線300m位ある。

IMGP0140.jpg
(宮口駅全景。ホームの長さは90mある。)

次は、駅舎を見てみよう。中規模の木造駅舎で、遠江一宮駅と良く似ている。
西側に独立した倉庫があるが、駅舎本屋から屋根が引き伸ばされている構造が珍しい。

IMGP0135.jpg
(ホームから駅舎。)

駅舎と下りホーム共に登録有形文化財になっており、
改札口の吊り引き戸は、開業当時のものだが、今は使われていない様子だ。
また、改札は取り外されているが、端には、木製の白い柵が残されている。
なお、柱を埋め込んでいた跡や吊り扉の床のレールは、コンクリートで埋められている。

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(改札口周辺。)
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(木造の吊り扉。)
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(木造改札の柵。)

◆国登録有形文化財リスト「天竜浜名湖鉄道宮口駅本屋及び上りプラットホーム(※)」◆
所在地静岡県浜松市浜北区宮口字山下119-2
登録日平成23年(2011年)1月26日
登録番号22-0157
年代昭和15年(1940年)5月
構造形式本屋(木造平屋建、瓦葺、建築面積139㎡)、
プラットホーム(コンクリート造、延長87m)。
特記桁行15m、梁間7.5m、木造平屋建、北面を吹き放ち、
87m長のプラットホームを設ける。
平面は東側を待合室、西側を駅事務室とし、
西面北寄りに物置を付属する。建設当初の構成を全体に留める。
※文化庁公式HPから抜粋、編集。
※駅舎側ホームは下り新所原方面だが、文化庁の登録は上りになっている。



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2016年1月6日再編集
2016年7月20日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: 天竜浜名湖鉄道1日目 23話

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