hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【103】遠州湖北と国鉄遺産を訪ねて・・・天竜浜名湖鉄道(6)車窓編 掛川駅から、細谷駅へ。  


時刻は8時になり、陽が大分上って、明るくなってきている。
一度、起点の掛川駅に戻る事にしよう。上り列車が来るまで、1番線ホームを散策する。

旅客上屋の柱には、国鉄時代後期と思われる広告付きのブリキ製柱駅名標が、
取り付けられており、広告がリコーであるのも、時代を感じさせる。
枠付きタイプで、広告部分を交換する事が出来、駅名標自体も厚みがある。

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(遠江一宮駅上り1番線ホーム。)

8時10分前になると、上り114列車・掛川行きがやって来る。
この遠江一宮駅を後にしよう。忘れずに、駅スタンプも押しある。
下り列車と交換後、定刻に発車となる。

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【乗車経路】
遠江一宮810========848掛川
上り114列車・普通掛川行(TH2112・単行)
※途中の遠州森で、8分間停車あり。
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40分程で、起点の掛川駅に戻ってきた。
今日は、風は若干冷たいが、見事に晴れ上がっており、暖かくなりそうだ。
朝一番に、新幹線改札口横のコインロッカーにバッグを預けてあるので、
貴重品とコンパクトデジタルカメラのみの身軽な格好だ。

陽も大分上がり、掛川駅も早朝よりも人が多くなって、活気がある。
早朝に、桜木駅、原谷駅と遠江一宮駅の三駅の訪問を終えたので、
改めて、掛川駅から下車観光予定の遠州森駅まで、沿線風景を楽しむ事にしよう。

時刻は朝の8時50分過ぎ、7分後に、下り117列車・新所原(しんじょはら)行きが折り返し発車する。
改札口の駅員氏に、1日フリーきっぷを見せ、折り返し乗車である事を伝え、2番線の列車に乗り込む。

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(掛川駅に戻ってきた。折り返しは、車両が交換され、左側の列車に乗車する。)

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【停車駅】◎印は列車交換可能駅、★は国登録有形文化財駅
掛川857===掛川市役所前===西掛川===桜木◎★==
下り117列車・普通新所原行(TH2102・単行)
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新所原行きの単行の気動車はTH2102、ワンマン運転になっている。
乗客は30人位で、ジャージ姿の中学生が大勢乗っており、一般客と高校生が数人である。
先程の桜木駅の近くの中学校の生徒達らしく、直ぐに降りるだろう。
わいわいと騒がしい中、定刻通りの発車になる。

暫く、新幹線や東海道本線と並行して、西に走行する。
なお、東海道線と天浜線は、渡り線路が今でも繋がっており、車両の行き来が出来る。
年に二回、JR東海の軌道検測車キヤ95形が乗り入れ、天浜線の線路設備点検を行っている。
鉄道ファン「キヤ95系が天竜浜名湖鉄道に入線」(2015年6月13日記事)

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(掛川駅から700m走ると、東海道本線と別れる。)

700m程走ると、右にカーブして、東海道線と別れ、掛川市役所前駅に直ぐに到着。
以前、市役所は、掛川駅北口の掛川城の近くにあったが、
平成8年(1996年)に逆川沿いの現在地に移転し、この駅が新設されている。

単式ホーム、山谷型のトタン屋根にパネル壁で出来た、簡単な構造の近代的な無人駅であるが、
ホーム長は55mあり、天浜線内では、比較的大きな駅になっている。
駅の手前は、菜の花が咲き続く撮影名所としても有名だ。
この周辺は、茶畑だったとの事で、綺麗に区画整理され、大きな倉庫や会社のビルも並んでいる。

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(掛川市役所前駅手前の菜の花ベルト。)

2-3人の役所勤めと思われる乗客が下車し、直ぐに発車する。
逆川(さかがわ)を短い鉄橋で渡ると、西掛川駅があり、両駅は目鼻先で500mしかない。
西掛川駅は、国鉄時代の昭和29年(1954年)10月の開業で、旧東海道と交差している場所にある。
また、秋葉街道との分岐地点であり、以前は、一の鳥居が建てられていたそうだ。
現在は、秋葉神社遥拝所があり、大型商業施設が集まっているエリアになっている。

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(逆川を渡る鉄橋と向こうに西掛川駅が見える。)
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(西掛川駅。国鉄の省力化されたコンクリートパネルのホームである。)

西掛川駅からは、盛り土部を北西に真っ直ぐに走り、田畑や掛川の町並みが良く見える。
軽快に走る区間であるが、アップダウンが多く、線路が上下しているのが、はっきりと判る。

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(西掛川駅から桜木駅間の盛り土部。1.7km位の直線になっている。)

徐々に盛り土が低くなって、逆川支流の垂木川を渡り、国道1号線のバイパスをアンダークロスし、
地上に降りると、ふたつの垂木川の支流を渡る。
そして、大きく左にカーブをすると・・・最初の列車交換可能駅の桜木駅に到着する。

この垂木川支流の二本目の鉄橋は、用水路の様な小川を渡る高さが低いIビーム鉄橋になっている。
この二本目の鉄橋は、富部鉄橋(とんべきょうりょう)と言い、
国登録有形文化財に指定されており、Iビーム構造の橋長20m級は珍しい。

◆国登録有形文化財リスト「天竜浜名湖鉄道富部橋梁(とんべきょうりょう)」◆
所在地静岡県掛川市富部字東浦666-3他
登録日平成23年(2011年)1月26日
登録番号22-0175
年代昭和10年(1935年)
構造形式鋼製四連桁橋、橋長21m、橋台及び橋脚付
特記桜木駅の400m東に位置し、家代川の三本の支流が合流する地点に架かる。
橋長21m、単線仕様の鋼製四連桁橋で、全体に僅かな曲線を描く。
橋脚は及び橋台は鉄筋コンクリート造。
各鋼製桁は5.1mと短く、I(アイ)ビームを使用する。
文化庁公式HP国指定文化財等データベース該当ページ(写真あり)

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※文化庁公式HPから抜粋、編集。

この桜木は、ヤマハピアノの町である事で有名で、駅南に大工場がある。
国内の約70%のピアノを生産し、世界169カ国に輸出されているそうだ。

この駅での列車交換は無く、直ぐに発車になる。
元気な中学生達は全員下車し、乗客は4人になり、一気にローカル線らしくなった。

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(桜木駅を発車する。周辺は、宅地化が進んでおり、住宅が多い。)

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【停車駅】◎印は列車交換可能駅、★は国登録有形文化財駅
桜木◎★===いこいの広場===細谷===
下り117列車・普通新所原行(TH2102・単行)
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桜木駅先から直角に近い右カーブをすると、線路の進行方向は北北西に変わり、
アップダウンがある長い直線区間に入る。
逆川支流である原野谷川の南北に細長く伸びる川谷になっており、
右窓に交通量の多い県道40号線と家々、左窓に原野谷川と区画整理された大田圃が広がり、
天浜線沿線でも、明るく開放感のある区間になっている。
なお、この付近に広がる低山は、南アルプスの最南末端部になっている。

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(桜木駅からいこいの広場駅間。この川谷の幅は約800mある。)

第三セクター後の新設駅で、昭和63年(1988年)開業のいこいの広場駅と、
国鉄時代の昭和31年(1956年)に追加設置された細谷駅に停車。
どちらも、単式一線の無人駅で、小さな待合所があるだけになっている。

いこいの広場駅は、旅客上屋が国鉄風の若草色であるのが、面白い。
駅から徒歩10分程の丘陵地には、掛川市営球場(総合スポーツグランドいこいの広場)があり、
毎年、選抜高校野球大会の県大会試合が行われろそうで、大会中は臨時の有人駅になるそうだ。

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(いこいの広場駅。地元の人達によって、花壇が整備されている。)

いこいの広場駅と細谷駅間も短く、駅間距離は500mしかない。
細谷駅には、木造駅舎は無いが、古い木造待合所が佇み、眼前には広大な田圃が広がっている。
夕刻には、なかなか良い雰囲気らしい。なお、1日の乗車客は30人程との事。

この細谷は、掛川の特産品である薔薇の生産が盛んな地区でもあり、
サカタのタネの研究試験場や前方後円墳の吉岡古墳があるそうだ。

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(細谷駅。国鉄時代の戦後追加設置駅なので、簡素な駅である。)



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※画像は、上り114列車掛川行き最後尾から、天竜二俣方を撮影。

【参考資料】
天竜浜名湖鉄道公式HP

2016年1月3日再編集
2016年7月13日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: 天竜浜名湖鉄道1日目 23話

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