hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【91】木造レトロ駅めぐり・・・大井川鐵道2011(8)千頭駅 その4 留置車両編  


駅の山側にある音戯の郷(おとぎのさと)の駐車場からも、
側線の留置車両を見る事が出来るので、行ってみよう。
駅前から左に行き、井川線の踏切を越えると、その先が駐車場になっている。

駐車場横の側線には、休車中の大井川鐵道420系電車が留置されている。
元・近畿日本鉄道420系、旧近鉄特急色の2両編成の吊り掛け電車で、
貫通扉の行先サボも取り外されており、車体も傷み始めている。
この車両は特急格下げ車で、近鉄時代に客扉が二扉から三扉に改造されており、
車番は金谷方から、421/571となっている。

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(大井川鐵道420系。)

その後には、金太郎塗り分けの大井川鐵道312系電車2両編成が並んでいる。
元・西武鉄道351系電車で、平成14年(2002年)頃に老朽化の為に廃車されている。
かつては、同じ形式の3両編成がもう一編成あり、
その中間車は、お座敷客車のナロ80-2に改造され、現在も団体用車両として活躍中である。

金谷方から、モハ313/クハ513の順に留置され、17m級の吊り掛け電車である。
運転台があるが、大井川鐵道ではモハ表記になり、クモハではない。
北側の車両検査標を見ると、「500系 128名 35.0t 20-3 14-3」となっており、
当時は全般検査を通し、車検残がある為に解体されなかった模様だ。
(20-3→次回検査は平成20年3月、14-3→前回検査は平成14年3月なので、検査は切れている。
人数は定員数、重さは自重。)

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(大井川鐵道312系。)

駅舎側の最奥手の方には、陽に輝くステンレス車両が・・・
昭和35年(1960年)に、汽車製造で造られた元・岳南鉄道1100形電車(1105)が鎮座している。
珍しい両運転台形の電車で、平成8年(1996年)まで活躍したが、今は倉庫として使われている様だ。
角にアールの付いた上窓と直角の下窓に分かれているバス窓が特徴であり、
初期の民鉄向けステンレス車体の電車として、鉄道遺産的には貴重なものになっている。

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(元・岳南電車1100形。古い車両であるが、コルゲートが美しい。)

他に、国鉄緩急車(車掌車)や電車の廃台車も留置されている。
緩急車の床は板張りで、屋根は屋根幌が被っており、形式も古い様だ。
車体側面の形式・車番表示は消えているが、車台枠に「5365」の表示があり、
国鉄ヨ5000形の改造車と思われる。

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(国鉄ヨ5000形緩急車。大井川鐵道に貨物列車は無いので、元は、保存車両だったのだろう。)
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(電車の廃台車。形式は不明である。)

千頭駅の西側は、急峻な山になっており、高台から駅の全景を眺める事が出来る。
ちょっと、行ってみよう。駅の先にある井川線の踏切を越えて、郵便局前の急坂を少し登ると・・・。
マピオン電子地図・千頭温泉貯湯タンク付近(1/3,000)

此処は、駅から30m程高く、手前に木立が若干あるが、ミニチュアの様に千頭駅構内の配置が判る。
駅構内は、広い平坦地になっているが、造成時に膨大な川石を集めて整地したとの事。
なお、線路はホーム用6本、うち本線用5本、井川線用1本となり、
側線は山側に10本で、うち井川線に直接接続は3本、渡り線で行ける線路が1本と、
本線ホームと井川線ホームの間の側線が2本(E31形と静態保存車両を留置)あり、
合計18本の配線になっている。

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(千頭温泉の貯湯タンク付近からの千頭駅全景。)

駅に戻ろう。
駅前から、井川線の代替バスが発着しており、奥泉駅までバスで約10分である。
実は、井川線の列車の方が時間が掛かったりする。

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ロータリーの一角には、大きな観光案内板も・・・
千頭には温泉もあり、大橋を渡った対岸に入浴施設もある。
千頭温泉「旬」公式HP

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駅舎の山側の一角には、SL資料館が併設されている。
入館料は100円、入り口に料金箱が置いてあるので、それに入れる。
なお、千頭駅の出札口に申し出れば、記念入館券も入手出来る。

記念入館券を出札口で購入し、見学してみよう。
館内には、大井川鐵道の歴史、SLの動態整備の記録や引退機の資料、
鉄道模型ジオラマ、往年のヘッドマーク、鉄道部品等が豊富に展示してある。
また、映画ロケやテレビドラマ収録等で、大井川鐵道に訪問した
俳優や著名人の写真やサイン色紙等も沢山展示されている。
新金谷駅前のプラザロコは、SL急行列車に乗りに来た一般観光客向けの展示だが、
この資料館は、鉄道ファンにも見応えのある本格的な展示になっている(有料施設の為、画像は無し)。

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(SL資料館。大井川鐵道公認の鉄道資料館である。二階には、レストランが有る。)
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(記念入館券。千頭駅出札口に申し出ると、発券して貰える。)

資料館前に大きな立看板があり、それを見ると・・・
マイカー客向けのSL列車体験乗車券が発売されている(※)。
千頭駅から川根温泉笹間渡駅間の往復運賃と片道の上りSL急行券込みで、
大人2,000円、子供1,000円と、金谷駅から千頭駅間の全区間往復乗車の約半額で手頃だ。
自家用車は、音戯の郷駐車場に無料で停められ、
大井川鐡道の見処の千頭駅から地名駅間はしっかり見られる。
新金谷駅まで行かず、川根温泉でひと風呂浴びてから、千頭駅に戻るのも良いかもしれない。

そろそろ、SL急行列車が到着する時刻なので、ホームに向かおう。
到着ホームは、本線から真っ直ぐに入る3番線ホームになる。
また、2番線と3番線は対になっており、入れ替え用の渡り線が設置されている。

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(※)2016年6月時点で、取り扱いがあるかは不明。

2016年1月21日再編集
2016年6月23日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)
2017年3月15日再編集(画像調整)

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category: 大井川鐵道本線2011 全14話

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