hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【86】木造レトロ駅舎めぐり・・・大井川鐵道2011(3)家山駅 前半の部  


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神尾832===福用===大和田===846家山
下り 普通 千頭行き 大井川鐵道21000系 2両編成
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神尾駅を8時32分に発車。直ぐに、地蔵峠トンネルに入って行く。
本線を少し北上して、家山駅に行ってみよう。

元・南海電気鉄道21000系2両編成の車内は、空いていて、乗客は2-3人だけだ。
エンジ色のレトロなシートと、無骨ながら優雅なアールを描いた肘掛けが、
昭和中期の古い電車である事を十分に感じさせる。

ズームカーと言われたこの車両は、急勾配路線の南海高野線の車両である。
ズームとは、レンズの事では無く、車体がモノコック構造になっているとの事からだ。

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(元・南海電気鉄道21000系の車内。)

地蔵峠トンネル内を大きく左に曲がり、出口を出ると、大井川が再び見えて、福用駅に停車する。
この福用地区は、大昔、大陸から高度な技術を伝えた渡来人が帰化し、
住みついたという言い伝えのある集落になっている。
現在、100人程が住んでおり、駅の周辺や山の斜面では茶栽培が盛んだ。

開業当時の木造駅舎では無いが、提携姉妹鉄道のスイス・ブリエンツ・ロートホルン鉄道の
ブリエンツ駅を模しており、駅前の簡易郵便局で、硬券切符の委託発券も行っている。
福用駅(ウィキペディア公開ファイル・172kbyte)

福用駅を発車する。その先の有名なS字カーブをゆっくりと過ぎ、
大井川支流の白光川(はっこう-)が流れる緑の多い小谷の中、約16‰の長い登り坂に入って行く。
右窓を流れていた白光川を跨いで、サミットの高熊トンネルを抜け、
その先の桜の名所である大和田駅を過ぎ、茶畑の中の勾配を登って、
線路の左右に見事な桜並木が見えてくる。

そして、家山川の鉄橋を渡ると、沿線の中核駅である家山駅に到着する。
神尾駅からの所要時間は、約13分である。

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(家山駅下り1番線に到着する。)

この家山駅は、昭和4年(1929年)12月開業の社員配置の有人駅で、
起点の金谷駅からは17.1km地点、所要時間は約30分、所在地は島田市川根町家山、標高141mになる。
広い構内に、島式ホーム一面二線、駅舎寄りに側線二本、金谷方に短い引き上線と、
大きな平屋建ての木造駅舎のある駅になっている。

また、映画「男はつらいよ」や「鉄道員(ぽっぽや)」のロケをした事で、有名な駅だ。
テレビの旅行番組等でも、良く紹介されている。

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(駅舎本屋の横にある白い円筒形のものは、蒸気機関車用の給水タンクである。)

改札で待っている初老の駅員氏に、フリーきっぷを見せる。
乗降客の少ないローカル線の有人駅では、挨拶をして、撮影の許可を取ろう。
列車の到着時は賑やかだが、発車後の数分後には、静かなローカル線の駅に戻る。

構内踏切から、ホームの全景を見ると、
とても長い島式ホームに、短くて白い旅客上屋が付いている。

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(ホーム全景。)
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(千頭方に、大きなスロープと構内踏切が有る。)

SL列車の停車駅で、新金谷駅から家山駅間乗車の団体客が大勢乗降する為、
北側の旧ホームの南に、木造デッキの延長部があるので、元のホームよりも長くなっている。
なお、家山駅止まりのSL列車の場合は、上り2番線に入線し、
新金谷方の補機の電気機関車に牽引されて、帰るので、蒸気機関車はドナドナ状態になる。

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(金谷方の増設木造デッキ部。)

旅客上屋は昔ながらの木造で、クリーム色のペンキが丁寧に塗られている。
梁の構造や羽切板を見ると、新金谷駅と同じ構造の様だ。
本来の旧ホームに合わせてある為、長さは数メートルと短く、
現在のホーム全体の長さとアンバランスだが、良いアクセントになっている。

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少し錆びた、ブリキの手書き方面表示もそのままなのが、嬉しい。

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ホーム上には、昔ながらのホーロー製の駅名標も、木製電柱に残っている。
建て植え式の方は、大きなカラーSL写真付きの観光駅名標に新調されている。

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ホーム南端から金谷方を望むと、本線ポイントは右片開きで、下り本線から側線が分岐しており、
側線の外側に接続した引き上げ線は、保線車両の留置線になっている。
家山名物の桜並木は、この連日の寒さの為、蕾の状態だ。

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千頭方は、先にある本線ポイントでレールが纏まると、直ぐに、登り勾配が始まる。
駅舎と構内踏切は、千頭方に寄っています。

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幅の広い構内踏切と雰囲気満点の木造の改札を通り、駅舎の中に入ってみよう。

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(家山駅改札口周辺。)



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2016年1月21日再編集
2016年6月18日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)
2017年3月15日再編集(画像調整)

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category: 大井川鐵道本線2011 全14話

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