hmdの鐵たびブログ ローカル線の旅

のんびりローカル線の鉄道旅を、写真を中心に「見る紀行文」で長期連載しています。

【121】遠州湖北と国鉄遺産を訪ねて・・・天竜浜名湖鉄道(24・2日目初回)掛川駅から、三ヶ日駅へ&三ヶ日駅 前半の部。  


昨夜は、JR掛川駅南口から、徒歩3分の地元系ビジネスホテルに宿泊。
朝5時に起床して、身支度を整える。
6時過ぎにフロントに降り、係から「朝食を、是非、召し上がって下さい」と勧められたが、
朝一番の列車に間に合わない為、丁寧に礼を言い、チェックアウトする。

全国チェーン系のビジネスホテルは、品質も一定で快適であるが、
地元経済に貢献する為にも、出来るだけ地元系に泊まる様にしている。
今回、地元系の「ホテル玄」を利用したが、全国チェーン系と殆ど変わらない設備、
サービスや手頃な宿泊料金で、快適であった。また、利用したいと思う。
ホテル玄・掛川公式HP

天浜線訪問二日目は、路線の西側である昨日訪問した宮口駅(みやぐち-)から、
終点の新所原駅(しんじょはら-)までの訪問と、天竜二俣駅にある機関区公開見学の予定だ。
まずは、有形文化財駅の中で、一番西側にある三ヶ日駅(みっかび-)に行き、
他の有形文化財駅に立ち寄りながら、天竜二俣駅まで引き返し、
機関区見学の後、再び、終点の新所原駅に向かって乗車したいと思う。

今日は、朝から素晴らしい快晴だ。
昨日は、肌寒かったが、今日の日中は暖かくなる予報になっている。
JR線路下の自由通路で北口に行き、駅前のコンビニで朝食や飲料の手配をした後、
天浜線掛川駅に向かおう。

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(早朝のJR掛川駅北口と天浜線掛川駅。)

天浜線の出札口で、今日の天浜線1日フリーきっぷ(1,500円)を購入する。
昨日の出札口係と違う、とても若い駅員氏が対応してくれる。
また、鉄道ファンと見るや、色々なパンフレットやイベント情報も教えて頂いた。

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【乗車経路】
掛川0632==========0830三ヶ日
下り104列車・普通新所原行(TH2112・単行)
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若い駅員氏に礼を言って、朝一番の新所原行き列車に乗り込もう。
形式はTH2112、平成16年(2004年)製の最新車両になり、車椅子スペースが大きく取られている。
発車直前には、自分を含めて乗客は6人になる。
そして、定刻の6時32分に発車し、ここから三ヶ日駅まで、約2時間の旅になる。
列車は、朝日を背面に受けながら軽快に走り、
列車交換駅では、2分間から7分間の交換待ち合わせをしながら、西進して行く。

沿線一の中核駅である天竜二俣駅に、50分後の7時22分に到着。
30人位の乗客が乗り込んで来て、賑やかになるが、天竜川の大鉄橋を渡り、
遠州鉄道の接続駅である西鹿島駅に到着すると、20人程下車してしまう。
どうやら、浜松市内への通勤通学、買い物や病院通いの人達の様だ。

10人程になった乗客を乗せて、岩水寺駅、昨日の最終訪問駅の宮口駅と、
その先の天浜線を東西に分けるサミットを越えた後、徐々に平地に下りて行く。
周りは広大な野山と田園風景が広がり、天浜線の東側とは、また違う雰囲気がある。

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(長閑な浜名湖北岸のローカルな風景の中を軽快に走る。)

途中駅を紡ぐ様に停車して行き、数人が乗降する光景は、とてもローカルな雰囲気である。
西気賀駅(にしきが-)では、列車交換の為に10分間停車し、運転士も外で一服している。
挨拶をして、運転士のY氏に、話を少しばかり聞いた所・・・
このTH2100形の最大馬力は320馬力、変速機は直結3段、変速1段だそうだ。
自重も30.0tと軽く、パワーもあるが、天浜線は細かいアップダウンが多い為、
マスターコントローラー(アクセルに相当)の操作は、結構、忙しくなるとの事。

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(西気賀駅1番線で、列車交換待ちをする下り当列車。)

上り列車がやって来て、列車交換後に発車。
ちらほらと、左窓に浜名湖を見ながら、小さな駅に何駅か停車し、
山間部に入った後、美しい湖面が再び見えてくると・・・三ヶ日駅に到着する。
運転士のY氏に挨拶をして、ここで下車しよう。

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(三ヶ日駅手前では、浜名湖の湖畔を走る。)



時刻は8時30分に三ヶ日駅2番線ホームに到着すると、
上り320列車・天竜二俣行きのTH2106とTH9200「宝くじ号」の2両編成と列車交換の後、
短い汽笛を鳴らして、発車して行く。

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この駅は有人駅なので、新所原方の構内踏切を渡り、
初老の駅員氏に1日フリーきっぷを見せて、駅撮影の許可を先に取ろう。
撮影許可も、「いいですよ。」と快諾して貰う。

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三ヶ日駅は、昭和11年(1936年)12月開業、起点の掛川駅から31駅目、55.6km地点、
所要時間約2時間、所在地は浜松市北区、標高5mの業務委託有人駅で、
天浜線の一番西にある主要駅になっている。
なお、終点の新所原駅の方が近く、6駅目、12.1km地点、約20分である。

また、天竜二俣駅よりも開業が早いのは、東西から別々に建設されて開業した為で、
国鉄二俣西線として、新所原からこの三ヶ日まで開通した。
その為、金指駅(かなさし-)まで、延伸開通するまでの約1年半の間は、終着駅であった。
意外にも、天竜二俣駅を含む遠州森駅から金指駅の区間は、一番最後の開通区間になっている。

◆旧国鉄二俣線の開業略史◆
昭和7年(1932年)5月 国鉄二俣線の建設決定、翌年から、東西から別々に建設開始。
昭和10年(1935年)4月 二俣東線、掛川駅から遠州森駅まで開業。
昭和11年(1936年)12月 二俣西線、新所原駅から三ヶ日駅まで開業。
昭和13年(1938年)4月 二俣西線、三ヶ日駅から金指駅まで延伸開業。
昭和15年(1940年)6月 遠州森駅から金指駅まで開業し、全線開通。

東西に二面三線を配置し、下り2・3番線ホームは島式ホームになっており、
3番線は待避や折り返しも出来るが、現在は使われていない様子だ。
かつては、トロッコ列車の折り返しを、このホームで行っていたそうだ。
また、跨線橋は無く、新所原方に遮断機の無い構内踏切と通路、スロープと階段がある。

上下ホーム共に、二段の嵩上げと近代化工事が施工され、アスファルトで舗装されている。
なお、80m以上有る長いホームだが、近代化されていない部分は、立ち入り禁止になっている。
また、ミュージシャンの桑田佳祐氏が、コカコーラのテレビCMを、
この下り2・3番線ホームで撮影した事で有名だ。

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(下り2・3番線ホームの天竜二俣方から、駅全景。)

東側の天竜二俣方は、大きな住宅も多く、線路際まで迫っている。
駅舎に並行して、2本の貨物側線が東側に残っているが、現在は使われていない。
なお、貨物ホームは残っておらず、昭和45年(1970年)に、貨物取り扱いは廃止されている。

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(天竜二俣方。)

西側の新所原方は、大きく左カーブしながら、浜名湖の支湖である猪鼻湖(いのはなこ)に
注いでいる宇利山川(うりやまがわ)の河口部にあるプレートガーター橋を渡る。
湖は近いが、南側に大きな建物があるので、駅からは湖面が見えない。

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(新所原方。)

駅舎を見てみよう。構内西寄りの北側に建てられた中規模の木造駅舎は、
国登録有形文化財に指定された開業当時の建物で、縦長板張りの外壁が特徴である。

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(下り2・3番線ホームから。駅舎全景。)
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(改札周辺。)

◆国登録有形文化財リスト「天竜浜名湖鉄道三ヶ日駅本屋」◆
所在地静岡県浜松市北区三ヶ日町三ヶ日字門田1148-3
登録日平成23年(2011年)1月26日
登録番号22-0146
年代昭和11年(1936年)4月建築、昭和62年(1987年)改修。
構造形式木造平屋建(瓦葺、一部鉄板葺、建築面積194㎡)
特記北面して建つ木造平屋建、建築面積194㎡。
東西棟の寄棟造瓦葺で、正面西寄りに寄棟屋根を突出し、
鉄板葺庇を背面ホーム側に付設する。
西寄りに待合室、東に駅務室などを配する小規模な駅舎。
※文化庁公式HPから抜粋、編集。

窓はアルミサッシに交換されているが、開業当時の雰囲気を良く残しており、
桜木駅や遠州森駅等の旧国鉄二俣東線の開業初期の駅舎とは、違う印象である。
1番線の旅客上屋は木造であるが、支柱は鋼鉄製、鉄板トタン葺きになり、
駅舎本屋から出庇の様に取り付けられている。
また、梁が本屋側から突き出ている構造で、線路側では、Y字に組まれている。

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(上り1番線ホームの旅客上屋下。大出窓があるのも、国鉄主要ローカル駅風である。)

駅舎東側の凹んだ一角には、「天浜線趣味の会」と言う応援団の看板が掛かり、
宝箱の様なものが置いてある。
床はコンクリートで覆われているが、転轍機の操作てこが置いてあった場所だと思われる。

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(元転轍機操作てこ小屋の展示。)

次は、駅舎の中と駅前を見てみよう。

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2016年1月6日再編集
2016年7月21日再編集(文体変更・文章追加・画像整理)

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category: 天竜浜名湖鉄道2日目 22話

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